イライラしながら見守ってしまう、呆れながらもほっこりしてしまう
性格の悪いヒロイン?
ヒロインは言わずと知れた浅野温子が演じます。綺麗な髪、美しいラインのほっそりしたボディ、そして何より整いすぎたお顔。最高に美しいヒロインですが、性格が悪いんです。しかも、ドラマチックに用意されたキャラクターとしての性格の悪さではなく、なんとなく我々が日常的に持ち合わせていそうなちょっぴり黒い心...ドラマのヒロインにしては絶妙に人間のやらしい嫌な部分をちらちら見せています。だからこそなんとなく沸く親近感。でも思いっきりヒロインの性格美人でない行動に文句を言って楽しんだり。
でもわかります。全く好きじゃない男にあそこまでつきまとわれたら...うっとうしいしこれ以上気を持たせたくない。冷たくしたり、断ったり、無理難題をおしつけたり。わからなくはないですよね。そんな最強の美女もついに武田鉄矢演じるブ男の熱意に折れます。そこで我々視聴者を盛り上がらせておいて、そのあとに自分勝手すぎる裏切りをやらかします。やっぱり性格悪いじゃん!
若かりしころのあの人たち...武田鉄矢のボディに注目
私はいわゆるこのドラマのどんぴしゃ世代ではなく、放送から20年近く経ってから初めてみました。今は大御所となったキャストたちを見て、「この人たちこんなだったんだ!」と新鮮な驚きがあります。江口洋介のサラサラすぎるおかっぱヘアー。なぜその髪型が似合うのだ?石田ゆり子と、ワイドショーでしか見たことがなかった田中律子のふわふわで豊かな髪。かわいい!先述の浅野温子の美しさも初めて知りました。そしてなんといっても武田鉄矢。なんだか肉体が...とても鍛えられてる!彼の演技がなかったら、このドラマは成立していない、あの名台詞は名台詞になっていない、と武田鉄矢の演技力の高さを初めて認識しました。
一言でいうなら、諦めないこと
はっきりいって、ありえないことが次々と起こるこのドラマ。性格の悪いヒロインのために、そこまでやるの!?と主人公にツッコミまくり。はっきりしない上に性格が悪いヒロインと、なにがなんでも諦めない馬鹿正直すぎる主人公にイライラ、でも目が離せない。ここまでとことん見せるって、本当に一言に集約してしまえば「諦めるな」と伝えたいから。諦めなければ、正直でいれば、いいことあるよというメッセージがこめられています。この時代のドラマはとてもストレートですね。
ああでもやっぱり、ハッピーエンドなのにヒロインのこれまでのなりふりを思い出して思わず「大丈夫かなこの二人...?」と思ってしまう最終話でした。
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