支離滅裂でブッ飛んだコンテンツ
愛VS麻衣・ミイ
アニメ本編を通して、この構図は一貫されており、分かりやすい展開だといえます。
ミイの支離滅裂さや突拍子のない行動は、女の子らしいものではなく、お笑いに貪欲であることが伺えます。ひたすら可笑しな方向を突っ走るミイの姿勢には、まさにクレイジーという言葉が似合っています。
そして、漫画研究会に所属していながら、活動には積極的ではないのも、支離滅裂さを感じます。一般的な見方をすれば、退会もしくは退部すればいいのに、一応は参加していることも考えると寂しがり屋な一面もあるのでしょう。アニメ本編におけるミイの印象として、そんな面は欠片ほども感じられません。しかし、よくよく考えてみると、ミイはこの状況を好んで受け入れているのだと思います。
アニメ本編における登場人物としては、ミイが最も目立つ存在であり、アニメ作品の象徴といえるのかもしれません。
また、ミイとは正反対なのが、愛の存在だといえます。
ミイに印象は徹底して一貫されていますが、ミイとは逆に二面性があるのが、愛の魅力だと考えられます。特に、普通の女の子キャラのイメージが強いですが、スイッチが入ることでの豹変ぶりが面白いです。愛の血液型タイプが分からないところで、A型のような几帳面さ、真面目さの印象が強いです。しかし、豹変するとガラッと変わる性格は、AB型の特徴だといえます。きっと、ミイは分かりやすいほどのB型です。自己中心型タイプで、我が道をつき進む典型例だと考えられます。
実際のところ、登場人物の血液型は明らかにされていません。
しかし、原作者がキャラクターデザインにおいて、設定に追記するのであれば、どのような血液型設定をされるのでしょうか。それを想像してみると、意外と面白いです。
そして、三人の中でも存在感が薄いのが、麻衣の存在だといえます。
おっとりした性格であり、基本的にはミイと行動を共にしていることが多いです。だから、構図としては、「愛VS麻衣・ミイ」の色合いが強くなっているのだと思います。麻衣のおっとりマイペースな性格は、几帳面で真面目な愛より、ミイの方が、相性は良いのだと思います。また、麻衣の性格から、ビシビシ突っ込みを入れるのには、不向きなキャラクターだといえます。
麻衣の存在意義としては、実は大きいものだと考えられます。
ミイと愛の対立構造だけが目立ってしまう「あいまいみー」というアニメ作品ですが、麻衣というキャラクターが居るだけで、ミイと愛の対立構造の印象が弱くなっています。ミイと愛を結びつけ、トリオとして成立しているのは、紛れもなく麻衣の存在が大きいのだと思います。また、麻衣のもっている脱力感やほのぼの感は、ミイには皆無なものであり、ミイとは違う方向性の笑いを生むものだと考えられます。
間違いなくいえるのは、麻衣の血液型はO型だということです。
そして、魅力的なキャラクターで構成されたトリオが、アニメ本編における魅力となっているのも間違いないです。
アニメ作品における特徴
登場人物のキャラクターが魅力的なのも、特徴なのかもしれませんが、前述の通りなので、違う観点で考察していきます。
まずは、アニメーションにおける作画です。
ミイの特徴は、支離滅裂で突拍子がないことですが、作画においても、画のタッチが統一されていません。すなわち、画のデフォルト手法が多用しています。それによって、ミイの行動の異常さが強調されています。そして、愛の二面性においても、強調しているのだと考えられます。
デフォルト手法においても、一つではなく、数種類のデフォルト手法が組み合わせて使用されていることが垣間見えます。原作漫画の面白さをアニメーションの中で、うまく再現しようとする制作スタッフの努力が感じられます。
そして、これは原作である漫画コミックにもいえることですが、パッケージそのものには7~8頭身のキャラクターが描かれています。
しかし、アニメ本編においては、ほぼ3頭身で描かれています。商品の外見と内容に大きな違いがあるのです。そのことから、思っていた最初の印象と、観てから持つ印象が全然違うのです。ここまでギャグ路線が強いアニメだと思っていませんでしたので、ギャグ路線まっしぐらな内容に騙された気分になります。
あっさり死ぬキャラクター
驚かされることに、主要キャラクターはけっこう簡単に死んでしまうアニメ作品です。
それに驚かされていると、次の展開では、簡単に生き返ります。ギャグアニメ作品において生死が扱われることは少ないように思います。やはり、「死」というものが重く、暗いものをイメージしてしまうことで、ギャグアニメの印象と合致しないのではないでしょうか。
しかし、「あいまいみー」においては、簡単に死んでしまいます。
そして、簡単に殺されてしまいます。ただ、簡単に生き返ってしまうことで、「死」のもつイメージを払拭しているように感じられます。特に、ミイなんてアニメ本編の中で、何回死んで、何回生き返っていることでしょう。
これも前項で挙げている、アニメ作品の特徴として考えることもできますが、「生死」の問題までもお笑い要素にしている「あいまいみー」というアニメ作品は、特徴というレベルを通り越していると思います。
この項の冒頭でも記載しているように、驚かされる展開であり、驚かされる描写だと思うのです。
色々な意味で、クレイジーなアニメ作品だと感じられました。
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