いつまでも13人!
大人はみんな,死んだ…
地球から遠く離れた移民星。緑豊かで、平和な町並みが広がっていた。そこに異星人が攻めてきて,親子は離ればなれになったまま,緊急脱出していった。偶然練習鑑ジェイナスに乗れたロディとフレッド兄弟は,親と離れた少女ペンチを励ましながらジェイナスで宇宙をさまよう。異星人の追跡は激しく,まず軍人達が砲塔で応戦するも全滅し,民間の若者から老人までもが砲塔で応戦したが,全滅した。生き残ったのは,13人の子供達。彼らは親が囚われているという情報を掴み,敵のククト星に進路を向ける。年長のロディとバーツはバイファム,ネオファムで敵に向かい,艦長として最年長15歳のスコットが指揮を執った。下は4歳から上は15歳までの子供達が,親に会いたい一心で敵の母星に向かっていく。ここで「へ?」と思うでしょう?。軍人すら負けたのに,なぜ子供達は生き残れたのか?。それは軍人達はロボットの操縦経験がないから砲塔で応戦しましたが,子供達はシュミレーションをこなしながら,生きる為に努力したからです。
仲間の中に,ククトニアンの少女がいる?
ジェイナスは偶然的の兵士を救出し,手厚く看護します。兵士はカチュアを見て,驚きます。「彼女はククトニアンだ。間違いない」兵士が自らジェイナスを去った後も,子供達に動揺が走ります。敵の人間が,地球人のふりをして仲間にいる,と。動揺した彼女は小型機でジェイナスを飛び出しますが,カチュアだって親を殺された僕達の仲間だという言葉にジェイナスに帰還します。この辺は,子供ですね。大人だったら射殺ものです。ジェイナスは敵の衛星を発見。廃墟となった基地には,一時的に地球人が監禁されていたらしく,誰も見ることはないだろうに,愛する家族に向けて壁一面にメッセージを彫っていました。その中には最年少ルチーナの両親が,愛する娘に向けたメッセージがありました。「ママ~,パパ~!」壁に頬擦りして泣くルチーナに,家族全員がもらい泣きしたことを覚えています。幼い子供が戦いに巻き込まれるのは,嫌ですね。
いつまでも13人!
ククト星はレジスタンス達と政府軍が戦っていました。その中で,地球軍はレジスタンスの力を借りて民間人の奪還に成功します。ですが,13人の子供達が親を追って旅をしていたなどと知るよしもなく,無情にも目の前で地球軍は行ってしまいます。レジスタンスに身を寄せた13人は地球軍に子供達の存在を連絡してもらい,地球軍は迎えの船を出すと約束してくれます。カチュアは自分はククトニアンだから,地球にはいけないと悩みます。ジミーはそんなカチュアを守る為にククト星に残ると言います。ジミーは目の前で両親が爆死するのを見てしまっていたのです。子供達は友情の紙飛行機を二人に向けて砲台から発射してもらいました。飛び交う紙飛行機に,感激しました。砲台から発射するのは,玉だけではないのだと。変わらぬ友情を誓い合い,13人の旅は終わりました。
友情は国境を越えて
バイファムは途中から放送時間帯が変更され、私の住む地域では随分後になってから後編が放映されました。続きが見たくても,当時はビデオレンタル屋もなく,悶々と続きを気にしていました。それだけに、静かに,穏やかに,希望に満ちた最終回を見て拍手しました。個性的な子供達が繰り広げる,命がけの戦争。悲壮感より「生き残りたい!生きてパパとママに会いたい」という一心だけが伝わってくる物語。こんなアニメがあっても良いのではないかと,子供達に見せたいアニメリストに加えています。
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