子供と一緒にみたい映画
光る動物の名演技!
まずこの映画が1946年に作られたものだということにびっくりしました。それだけとても映像が美しくて綺麗でした。そして何よりも動物の演技がすごい!もちろん子役の演技も良かったのですけどね。個人的には女の子の変顔シーンや、母の洋服作りの手伝いでドレスを着せさせられた父親をみる子供の顔など面白かったです(笑)でも動物たちに関しては猟犬や熊が戦ってる場面とかどうやって撮ったんだろうと関心してしまいました。迫力ありすぎて本当に熊が犬を攻撃してしまわないかとハラハラしてしまいました。まだもちろんCGなんてない時代ですから動物達にその演技をさせてるんでしょうけど、とにかくすごかったです。犬や馬など人間の身近にいる動物などはまだわかります。熊や鹿とかこういう動物達の演技に脱帽です。仔鹿物語という題名なのになかなか鹿がでてこなくて、最初はやきもきしましたが(笑)
自然と共に生きるということ
小さい頃に見ていたらもしかしたらその後の人生観が変わっていたかもしれません。どんなにいたずらしたってずっとかわいがってきた鹿を自ら撃たなければならないなんて辛すぎです。でもこの映画ならそこだけではなく、ちゃんと物語の本質を子供に伝えてくれると私は考えます。野生で生きるべき動物をあまり人間には慣れさせていけません。あの仔鹿も自然に帰すことを前提に飼っていたらきっと物語が変わっていると思うんですよ。でもペットにしてしまったら自然にはもう帰れません。でも人間も生きていかなければいけない……自然に帰れない鹿は撃つしかないですよね。可愛がってみたり殺したり人間のエゴです。しかし自然と一緒に生きるということはそういうことなんだろうなって思います。現代でも餌付けされた野生動物が人間に近づきすぎて被害がでてしまい……なんてことがありますから。可愛いのはわかりますが、無責任に野生動物に手を出してはいけないことを改めて学びました。
人生とは得ては失い、失っては得るものだ
この言葉は結婚式の帰り道に父親が息子に語るシーンで使われた言葉です。この映画で置き換えるならば得て失ったものは仔鹿、失って得たものは仔鹿と成長なのかなっと勝手に思っています。この一言にこの映画で伝えたいことがつまっているようなそんな気がしましたね。飢えは恐ろしいことだと語る父の言葉に家出して飢えを経験した息子はちゃんと理解を示しました。現代でも貧困な場所では今でもこういうことを経験しなければいけない時がたくさんあると思います。人生では楽ではない……その通りです。この教訓を子供にもわかりやすい表現で伝えてくれるこの映画はとても素晴らしい作品だと思います。
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