美女が見たけりゃこれを見ろ!歌って踊るコヨーテたち
飛び散る汗に飛び散る酒!ブラッカイマー流青春映画
映画が好きな人も、そこまで好きじゃない人も、みんな大好きジェリー・ブラッカイマー製作のコヨーテ・アグリーです。見終わった感想は一言。「う~ん、ジェリー・ブラッカイマー!」以上です。ええと、監督はデヴィッド・マクナリーです。すみません、ちょっと存じ上げません。ブラッカイマーといえばアクション映画のイメージですがこちらは田舎娘の青春サクセスストーリーとなっております。アクション要素はないけれど、ノリのいい音楽に居並ぶ美女たち、これぞアメリカンドリームといった体でなるほど、たしかにブラッカイマーです。
運頼みのサクセスストーリー
コヨーテ・アグリーというのはニューヨークに実在するクラブで、警官すらも追い返す頼れるボスことリルのモデルになったクラブの創始者がいます。彼女から映画化する権利を買ったんですね。ならば私は一言言いたい。なぜリルを主役にしないのか?!主役のパイパーが悪いわけではありませんが、マリア・ベロを主演にしてクラブが知名度を得るまでのサクセスストーリーじゃだめだったのでしょうか?こう言ってはなんですがジャージーがコヨーテ・アグリーで得たものってなんなのでしょう。トラブルに対処する機転?歌うための度胸?それともイケメン彼氏?いや、どれも手に入れたっちゃあ入れたんですがそういうことではなくて。あのクラブでなきゃいけなかった理由づけがどうにも薄い気がしてしまいます。たしかにジャージーはコヨーテになったからこそ成功したのかもしれません。でもコヨーテになったことが彼女を変えたとも思えないのです。彼女が努力で勝ち取ったものもないように思います。だから彼女が念願かなってソングライターの道を歩み始めたことにさしたる感動は覚えませんでした。
美女が目の保養、音楽は耳の栄養
色々言いましたが、私は決してこの映画嫌いではありません。たしかにつっこみどころは満載です。なぜジャージーは人前で歌えないと言っておきながら地元でも歌っているのか?緊急事態とはいえノリノリでポールダンスまがいの動きを加えつつカウンター上で歌えるのか?そしてオーディションでついに自分の曲を歌えたのになぜCDを出したのはリアン・ライムスなのか!?少し鼻息が荒くなりましたがみなさんうんうんとうなずいていると信じます。でもね、私、映画って必ずしも中身がしっかりとあって筋が通っているべきとは思わないのです。ちょっと頭が疲れていて元気がない時にビタミン剤代わりになる映画って素晴らしいですよ。歌うコヨーテに拍手!
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