乾いた女性の心にじんわり癒しをくれる
女性なら誰もがこんなペットに癒されたい!!
働く女性の心の葛藤を絶妙に捉えた作品
「愛されるってこういうことだったのか」
登場人物のスペックがかなり高いことは多少気になりますが、同じ働く妙齢の女性として
働いてキャリアを積み重ねていくことが本当に幸せなのか、好きな人に全てを捧げる人生が幸せなのか
もう一度自分自身に問いかけたくなります。何度読み返したことか・・・。世の中沢山悩んであがいて泣いて、それでも毎日頑張っている女性が沢山いると思うけど、最後はきっとすみれと同じように「愛されるってこういうことだったのか」と心から泣けるぐらい幸せに思える瞬間がきっと訪れると信じて頑張ろうと思い読むたびに励まされます。
わかるわかるー!男ってこういうところずるいよね!という男のずるさが絶妙に描かれていて自分の恋愛と何度も重ね合わせてしまいました。
特にはすみ先輩が、香港行きがまだ決まってもいない段階ですみれについてきてくれないかと打診するシーン。あれ本当にずるい。女性が全てを捨てて自分についてきてくれる子なのかそうじゃないのか
試してみたい、そんな気持ちがすけすけ。逆の立場だったら何て言うんだよお前!と自分が言われたかのように錯覚して憤りを覚えました。
仕事も大事だけど恋愛も大事、そんな悩みいっぱいの働く女子にもしモモみたいなペットがいたら・・・そりゃあ好きになりますよ。
だらしがないだけのペットじゃない、現実世界ではダンスで頑張っているそんな男の子だからこそペットにしてもいいんですよ。
働く女性がついて欲しいつぼを確実についてくるモモの言動は、作者さんも働く女性だったからこそ描けた部分なのかなと思います。
女性は別に自分の相談したことに対して意見して欲しいわけでも、正解を言って欲しいわけでもないんですよね。モモみたいに、ただ寄り添ってうんうんと自分の話にうなずいてくれて、優しくして欲しいときに優しくしてくれる、そんな対応を望んでいるんですよね、自分含めてそうです。
それがどうしても、世の男性には未だに理解されていないんですよね。残念。
世の男性、「きみはぺっと」を読んで、彼女への接し方を是非学んで欲しいーー。
欲を言えば、何ではすみ先輩が福島さんに最後求婚したのかが知りたかったです。
一般論から言えば、はすみ先輩のようなスペックの男性が身体を売っていた女性、しかもすみれと別れるきっかけを作った女性にいくら辛い時に支えてもらったからと言っていきなり求婚するでしょうか。それだけが納得いかないですね。
もし求婚するのであれば、蓮見先輩がどんな気持ちの流れで福島さんを好きになったか、大事に思うようになったかをもっと描いて欲しかったです。
福島さんは個人的には嫌いじゃないですが、そこの部分の流れが唐突過ぎて納得できなかったのが残念でした。
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