作品タイトルと内容に関連がない(笑
アニメ本編に驚かされる
OVA作品「こはるびより」ですが、アニメ本編を観ていても内容に題名が、全く関連性がありません。どう考えてみても、視点を切り替えてみても、何故「こはるびより」なのか、全然理解できません。元々は原作マンガの存在があり、アニメ化されているコンテンツのようなので、原作マンガを読むことで理解できるのかもしれません。
ただ、この時点で予想されることは、「こはるびより」とは日常を指す言葉のように感じられます。主人公とヒロインの面白おかしい日常生活の様子を描いているアニメ作品なので、「こはるびより」という言葉を用いているのではないでしょうか。そんなことしか思いつくことができません。
モテモテの貴也
生身の女性にモテモテの主人公、貴也ですが、趣味嗜好については独特のものをお持ちのようです。きっと貴也は、生身の女性と一般的な結婚はできないでしょう。そう思わせるほど、生身の女性に興味を示していません。
現実社会の男性像に当てはめてみると、フィギュアや二次元の女性に興味を示す男性はいるものの、多くは生身の女性にモテない方たちが多いように思うのです。そういう男性たちの行き着く先が、フィギュア・二次元女性の存在なのではないでしょうか。
また、フィギュア・二次元女性が好きだから、という理由で生身の女性と結婚しないという例を聞いたことはありません。結婚はしながら、趣味としてフィギュア・二次元女性の存在を趣味として楽しむことはあっても、優先順位は生身の女性の方が高く現実社会を重んじると思うのです。
一般的な感覚から、逸脱した感性の持ち主であることは間違いなさそうです。
メイドロボットの存在
これが現実社会に実現すれば、結婚する男性は減っていくことは間違いなさそうな存在です。外見は美しく、そして、自分好みにカスタマイズすることも可能なのでしょう。さらに、自立思考を備えているので、生身の女性と同じように会話できます。こんな存在がいれば、一人身が寂しいと思うこともなさそうな気がします。
また、家事なども任せられるので、高い価格であったとしたとしても購入される方は多いように思います。費用対効果はとても高いものであり、損をするものではないでしょう。
こういう技術が実現される現実社会に期待したい、と夢をみさせてくれる世界観だと思います。二足歩行するロボットも実現されていますし、自立思考するAI技術も発展してきています。また、造形技術においても、3Dプリンターの登場で格段に進んでいく分野であることは疑いようのないことなのではないでしょうか。
100年後の現実社会に、このアニメ作品「こはるびより」のもう一人の主人公、ユイのようなロボットが存在しても不思議ではありません。そういったことを考えさせてくれる世界観で、未来を色々と想像させてくれるアニメ作品です。
もう一人の主人公
ラブコメのアニメ作品は、男性目線であり、女性キャラクターはヒロインとして据えられていることが多いです。しかし、このアニメ「こはるびより」においては、ユイの目線から描かれており、珍しい作品といえるのでないでしょうか。
どちらかといえば、貴也がサブ主人公で、ユイがメイン主人公として構成されています。
また、ユイはメイドロボットであるにも関わらず、メイド業は未熟な部分が多いように感じられます。それがユイの個性といえば個性になっています。ただ、現実社会であれば、不良品のメイドロボという表現で片付けられてしまいます。貴也の存在があって、ユイの存在が活かされているのは間違いないように見受けられます。
また、メイドロボットの割に態度が大きく、自己主張も強いように感じます。これも個性といえば個性なのでしょうが、プログラミングや人格形成に問題を抱えているように映ってしまいます。
ユイにはキャラクター設定は定められていますが、キャラクター性が伴っていない印象を抱きます。キャラクター設定だけが空回りしている感が強いです。ユイ自身はワガママな普通の女の子キャラクターなので、メイドではない印象が拭えないです。
そういう部分が、このアニメ作品の魅力といえば魅力ですし、破綻しているといえば破綻しているところではないでしょうか(笑
また、アニメ登場人物の中で、生身の女性は胸の大きいキャラクターが多いのに対して、ユイ自身の胸が普通サイズであることも印象的です。適度なサイズで、貴也が着せ替えを楽しめるように適切なサイズに抑えられていることが伺えます。
変態嗜好の内容
メイドロボの存在もそうですが、変態嗜好と呼ばれる分野が扱われているアニメ作品だといえます。メイドに代表されるコスプレは、その象徴だと思われます。
また、萩原 歩美(はぎわら あゆみ)の存在は、ロリコン属性を表しているものなのでしょう。
そして、歩美の母、萩原 香苗(はぎわら かなえ)は未亡人であり、本人の発言においても「未亡人」の部分を強調しています。未亡人という設定は、とてもマニアックであり、エロさを彷彿とさせるものだと思います。人妻の設定であれば、不倫という倫理観から逸脱したものになってしまい嫌悪感になる可能性があります。未亡人としたのは正解だったのではないでしょうか。
そして、亡くなった旦那さんの特殊性癖にも言及していますので、アニメ作品自体の変態嗜好は広がりをみせる可能性を秘めています。全体的には肩の力を抜いて観られるアニメ作品で、ほのぼのと物語が進行します。こちらが身構えない状態で、変態嗜好に触れてきますので、そのインパクトも大きいのだと思います。
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