素直に面白い
気弱な青年のシンジは父のゲンドウに呼ばれネルフを訪れることで今までの生活とは全然違う人生を送ることになる。父の愛情を知らず、父に必要とされていると思いたいシンジとファーストインパクトで帰らぬ人となった妻のユイを生き返らせたいゲンドウとの気持ちの擦れ違いで悩むシンジの心境をとてもリアルに描けていると思う。そのほかにも、強気な性格だが実はシンジと同じで親の愛情を知らないアスカ、クローンだが人の感情を持つことで人を愛そうとするレイの3人の子どもたちを中心に展開していく話は一度見ただけでは理解をするが難しいほど深い話で、何回か見ることでやっと理解できた。ゲンドウはユイを生き返らせるために使徒を利用し、人類補完計画を実行するためにシンジをエヴァンゲリオン初号機に乗せ使徒と戦わせようとする。使徒と戦い、アスカとレイと過ごす時間が長くなるにつれて自立していくシンジの姿は思春期を迎え少しずつ自立していく少年と重ねてみることができた。アスカも最初はシンジを七光りと呼び、所長であるゲンドウの贔屓によりエヴァンゲリオンに乗っていると軽蔑していたが次第にひかれていく姿も年頃の少女をうまく描けていると思う。全体的に人を描くのがうまいと思います。
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