「悪魔のZ」とライバルたちの人間性が楽しめます。
夏の夕方のニュースで毎年のように取り上げられている公道をサーキット化して走り回る「ローリング族」とは違い、舞台は首都高速。直線距離の長い湾岸線をスピード狂の「走り屋」たちが時速300Kmを超える速さの中でのバトルを描いていますが、主役の朝倉アキオが乗る「悪魔のZ」と言われる不思議な感覚を持つ車は乗り手の思い通りには動かず、自らの意思を持っている車で事故を重ねては次の乗り手へと繰り返すことから「悪魔のZ」と呼ばれるようになりました。ライバルとなる人たちを魅了し「悪魔のZ」に挑んで破れ車を降りて日常生活に戻っていく。特に「ブラックバード」と呼ばれるポルシェを運転する島 達也の職業は医者だったり、GT-Rを運転する秋川 零奈はタレントなどスピードに狂っている登場人物の職業は通常の会社員ではなく特別な職種の人たちが日常生活から離れてストレス発散する行為が描かれているような気がします。カーレースがしたいならレース場でやれば良いと思うことは多々ありますが、深夜の首都高を実際に運転しているとものすごいスピードで走っている車を目撃したことが何度かありますが、「湾岸ミッドナイト」に影響を受けた若者も居れば、富裕層と呼ばれる職業の方でポルシェやフェラーリに乗り走り回っている人も居ますので、リアル湾岸ミッドナイトの光景を何度か見たことがあります。車好きの方なら1度は読んで欲しい作品です。
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