魔術と科学 - とある魔術の禁書目録[インデックス]の感想

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魔術と科学

4.04.0
映像
4.5
ストーリー
3.5
キャラクター
3.0
声優
3.5
音楽
4.0

目次

魔術とは

魔術や魔法といった能力はよく創作物のネタとして扱われますがそれぞれの作品ごとにその定義は異なりその作者ごとのイメージや理想に基づいて物語の重要なテーマとなってきます。

そういった面から魔法についての作品はネタに尽きることが無く、創造性が無限にあり、理想や夢といったことを求めて描かれる漫画や小説には良きテーマとなり、作者ごとの表現や描写があり、読者ごとに理解や解釈がある為、読者の数だけの意見があり、互いに意見交換する題材としては最も適していて答えの無い、永遠のテーマであると思います。

本作では学園都市といった科学の街で魔術、オカルトの分野について描かれていて魔術と科学は全くの別物であり、敵対し合っているとの設定とありますがまた、別作品では魔法と科学は密接な関係があり、性質は似通っているとの述べている作品もあります。そんな作品では魔法とは物事の結果に対して過程を省略し、因果を無視せ、結果だけを反映させる術。といった意見もあります。私はどちらかと言えばこちらのような魔術と科学とは密接な関係があると思っています。

本作のエピソードのひとつの中には錬金術についての描写がありますが錬金術とは最も魔術と科学の中間にある技術だと思います。

例えば現在の化学の高校の授業で学ぶレベルのことであっても数百年前の技術レベルからしたらそれは魔法、と表現するに値するほどの事象であると思います。現存する理論や定理では説明のつかない事象を一括りにして『魔法』と呼ぶのだと思いますが数百年先の未来ではその魔法は『科学』といった理論や定理で説明のつく存在となっているのだと思います。

ですが本作のように敵対しているからといって互いに信条としていることが全くの正反対に位置するものでは無く、似通っていて近しい存在だからこそ意見の食い違いが起き、敵対することとなっているのだろうと思います。

実際にも意見の食い違いで他人とぶつかる事は多々あると思います。そんなことに対して意見し、ひとりの意見として登場したのが主人公の当麻であると思います。

当麻は主人公らしいとは少し違うとは思いますが当麻の意見は概ね正しいと思い、厳しい一言が自身の胸に突き刺さる人もいるのではないでしょうか?よく本作の感想や意見として当麻は説教臭いだとか男女平等に意見を述べ、貫き通すといった強さを持っているというのが「らしさ」であり、上条当麻という人物像であると思います。

当麻は学園都市からは無能力者と烙印を押され、魔術サイドからは幻想殺しといった最上級の評価を受けています。ですがその右手の幻想殺しを除けばただの一般人であり、その強さも平凡とありますが、そういった平凡さがより感情移入しやすくあり、その右手の幻想殺しといった特殊な能力や本作でも語られているような明確な基準の無いカリスマ性といった独自の強さに憧れるといったバランスがより当麻を主人公たらしめている要因であり、その最大の魅力であるのだと思います。

原作小説からのアニメ化

本作は原作小説からのアニメ化作品になりますがアニメ化されてより知名度の上がった作品であると思います。私自身もアニメ作品の視聴を経ての原作小説へと触れるに至りました。

本作はアニメの大ヒットにより、当時にはDVDにプレミア価格がつくほどに人気がでた作品になりますので当時はすごく話題になったのが印象的でした。

そんな原作小説はやはり魔術といった題材や学園都市といったスケールの大きい世界観の為に内容が少し難しくなりがちでなかなか理解が得辛い作品ではありましたがアニメ化によってその辺りがかなり改善され、原作に入りやすい結果となって良い方向へとなっていったのが大きかったのではないかと思います。

メディアミックス展開について

アニメ化により人気がでた本作品ですがサイドストーリーのとある科学の超電磁砲やOVAの製作、2期の製作に至るまでの展開が行われ、漫画作品だけで無く、ドラマCDやラジオ番組からコンシューマゲームからモバイルゲームと幅広い展開が行われ、より多くの人がより楽しめる作品となったのが印象的で自身の好きな作品がここまでメディアミックス展開されるのは単純に嬉しいと思います。

現在では原作小説は物語が進み、その世界もどんどん広がっていき、全体の把握や出番の無くなってしまったキャラクター達がいるのが残念なところではありますがそれを補って余りある物語や世界観が人気の秘訣であると思うのでアニメ作品の展開を期待したいと思います。特にアニメ2期で締めてしまった感はありますが以降のシナリオも魅力的なところは多々あるので3期以降のアニメ製作に期待したいと思います。

最近ではスマートフォンやタブレット端末といった技術の進展により、よりインターネット産業が発展してきているので映像配信といった方法でのメディア展開がしやすい環境があるので良い機会としてもっとアニメ業界が発展し、より良いアニメ作品の登場に期待したいと思います。

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