一度は見なければならない名作。
いつ来てもおかしくない、東京近郊の震災を忠実に描いているドラマ。何度見た事か。
医療ドラマにありがちなただのヒューマンドラマではなく、事実と統計に基づいた設定なのでとても臨場感がある上に、ドリカムの音楽の良さだけでも涙してしまうほど感情移入できる、しなければならない作品だと感じる。
東日本大震災の後見返してみるともっと勉強になる事が多々あった。何気ない描写、例えば「地震が来る前に鳥が飛ぶ」事一つとっても勉強になり、医療だけではなく消防士の葛藤、政治家や老人の苦悩という目を逸らしたい部分も描かれている。平和ボケして、どこか人ごとだと思っていた事がとても身近に感じた点では恐ろしい作品とも言えるであろう。リアリティがありすぎて鳥肌が立つ。
松嶋菜々子演じる小島の芯の強さと婚約者を亡くした時の落胆の差、綺麗ごとだけではなく家族や家が心配だから帰ってしまう人間くさい正当で誰も責める事などできない医療従事者、少しの事から食中毒まで発展してしまう誰もが持つ無責任さとライフラインの無い生活の恐怖感。
どれを取っても絶対にあり得る事で決して人ごとではないと痛感させられる。
ただ、江口洋介演じる主人公の天才的な能力だけはこのリアリティに満ちた作品の中で浮いてしまっていて残念だ。
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