フライング・ダッチマン号に関わった海賊たち - パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェストの感想

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フライング・ダッチマン号に関わった海賊たち

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

デッドマンズ・チェストとデイヴィ・ジョーンズ

デッドマンズ・チェストは英語のタイトルではDead Man's Chestとなっています。チェストには2通りの意味があり、ひとつは「蓋のある箱」、もうひとつは「胸」という意味です。デイヴィ・ジョーンズの心臓が入っている箱のことをデッドマンズ・チェストと呼んでいることから、「死人の箱」の意味が強いのではないかと思われますが、胸という意味があることも考慮するとデッドマンズ・チェスト自体がデイヴィ・ジョーンズの胸の役目をしているともとらえることができます。

デイヴィ・ジョーンズはフライング・ダッチマン号の船長で、見かけはタコの化け物です。それが海の怪物と言われているクラーケンを使い他の船を襲うため、海を航行する船からは恐れられています。デイヴィ・ジョーンズの見かけがタコの化け物であることもあり、クラーケン=デイヴィ・ジョーンズ?とも思えますが、クラーケンはクラーケン、デイヴィ・ジョーンズはデイヴィ・ジョーンズで別々のようです。デッドマンズ・チェストに自分の心臓をえぐりだし入れているため、その心臓を刺さない限り死ぬことはありません。そのため心臓を奪われないように、箱のカギを肌身離さず持っています。鍵は盗られないように肌身放さず持っているデイヴィ・ジョーンズですが、箱の隠し場所は浜辺の砂の中と簡単に見つけられてしまうような場所に隠しています。

デイヴィ・ジョーンズとジャック・スパロウ

ジャック・スパロウはブラックパール号の船長ですが、それはデイヴィ・ジョーンズと「血の契約」を交わしたことから手に入れた船長の座だったようです。契約期間は13年でその何年かはバルボッサにブラックパール号を奪われ、実際にはキャプテンという名前だけで船には乗っていませんが、その期間は省いてはもらえないようです。奪われたのはジャックに非がありそんなことは知ったことではないというところでしょう。「血の契約」を交わした場合、フライング・ダッチマン号の船員として働き続けなければならなくなります。

デイヴィ・ジョーンズは契約の期限がせまっても船員にならないジャックに対して、ビル・ターナーを使って催促をしてきました。どうしても船員になりたくないジャックは、10年に一度しか陸に上がれないというデイヴィ・ジョーンズから逃げるために、海賊であるにもかかわらず常に陸に逃げようとします。契約は100年間フライング・ダッチマン号で奴隷として働くことで、どうしても働きたくない場合は100人の魂と交換すれば見逃すというものでした。ジャックは身代わりの魂を探しにトルトゥーガに行き、エリザベスとノリントンも船に乗せていきます。トルトゥーガに行っても船員が集まらなかったため予言者でもあるティア・ダルマのもとに行き、陸を持ち歩けば大丈夫と砂の入った瓶を渡され、疑いながらもどうしてもフライング・ダッチマン号に乗りたくないジャックは大事に抱えていました。

ジャック・スパロウとウィル・ターナーとエリザベス・スワン

ウィル・ターナーとエリザベス・スワンは結婚式の目前で、ジャック・スパロウを逃がした罪で逮捕されてしまいます。ウィルはベケット卿にジャックの持つ「北を指していないコンパス」を渡せば釈放すると言われてジャックを探します。ウィルとエリザベスはジャックを助けたので、今度は自分たちを助けてくれるだろうと期待を込めて探しに出ます。エリザベスの父であるスワン総督のほうが、ジャックのことをよく理解しているらしく、ジャックはあてにならないと残されたスワンを逃がします。

ウィルがジャックと再会したのは、人食い人種の総長にジャックがなっている島でした。ジャックは神として扱われていて、そのためその肉体から魂を開放するために体を食べられようとしていました。ウィルは残った船員を率いてジャックを助けます。その統率力はジャックよりウィルのほうがあるのでは?と思わせます。ジャックは危ないところを2回もウィルに助けられたのにもかかわらず、ウィルを騙してフライング・ダッチマン号に送り込みます。ウィルはそこで父であるビル・ターナーに再会します。ジャックはウィルを父に合わせたくてというようなことを言っていましたが、絶対に違うでしょう。

ジャックは今までウィルとエリザベスにした裏切りのツケが、最後にはまわってきます。デッドマンズ・チェストのカギをエリザベスを助けるためだと騙してウィルに持ってこさせたため、デイヴィ・ジョーンズにブラックパール号が襲われます。一度はボートに乗って一人で逃げようとしたジャックですが、心を入れ替えたのかブラックパール号にもどってきます。しかし、これまでのことが仇になったのでしょう。エリザベスはデイヴィ・ジョーンズが狙っているのはジャックなので、ジャックを差し出せば自分たちの命が助かると思い船につないで、ブラックパール号とともにクラーケンに襲わせました。

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他のレビュアーの感想・評価

前作に比べてしまうとコメディーさが増えた気が・・・

パイレーツ・オブ・カリビアン「呪われた海賊たち」の印象が強いからこそ余計なのか、この「デッドマンズ・チェスト」をみたときに、少しファンだった心が薄らいでしまった作品。というのも、キャプテンのジャック・スパロウのキャラクターが、笑いをとるような演出(セリフ)が増えたような気がするんですよね。不思議で奇妙で、市民とは異なる少し怖さのある「海賊ジャック・スパロウ」が、かっこよくみえていたのに、映画館で笑いが起きるような作品になってしまったのは残念。あとはストーリー的なものにも少し不満がありますね。それならば、1作目で終えてしまっていた方がよかったのでは?と思う節もあります。結局、何のために戦っているのか?何がしたいのか?さっき言っていたことは?と伏線もあったりするので、観ている中で、あれこれ気になってしまって集中できていない自分がいました…いまの伏線無駄いらないのでは?と思ってしまうところもある...この感想を読む

3.53.5
  • SAKURASAKURA
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