愛がテーマ - デュラララ!!の感想

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デュラララ!!

4.504.50
映像
4.50
ストーリー
4.69
キャラクター
4.56
声優
4.75
音楽
4.63
感想数
8
観た人
19

愛がテーマ

4.54.5
映像
4.0
ストーリー
5.0
キャラクター
4.5
声優
4.5
音楽
4.0

目次

原作特有のストーリー構成

作者のデュラララ前の作品バッカーノと同じストーリー構成であるため、

あまり1話を見て「おもしろい!!」と感じる人はいなかったのでしょうか。

1回見ただけでは理解できない回りくどい表現が多く、何度も見たり、後になってから分かるようになっていますが、

だからこそ、理解できた時、おもしろいと感じることが出来て、大人向けの面白いアニメになったのだと思います。

そして、毎回ナレーションをするキャラクターや、ストーリーが進むうえでの視点が毎回代わり、

メインキャラクターも何人もいるため、主人公をはっきり決めることが出来ないアニメだと思います。

初めから見ていれば、高校生3人がメインの話になってくるため、その中でもメインの帝が主人公かと思いきや、

タイトルにもあるデュラハンのセルティが主人公というのも納得がいきます。

また、それらを取り巻くキャラクターも事件に巻き込まれたり、1人1人の個性が強すぎて、

○話では主人公が○○など、各話ごとに主人公がいる方が納得するかもしれません。

特に一見普通の高校生トリオに見える帝と正臣と杏里は、想像がつかないほど大きな秘密があり、

このアニメではそれがメインに描かれていると言えます。

また世界観は、新宿や池袋など実在する地名を使っていることから現実世界にありえそうな話かと思いきや

首なしライダーの確実に人ではない都市伝説のセルティがいることで、ファンタジーであることも忘れてはいけません。

そして、人間ではあるものの、自動販売機やポストを持ち上げてしまうほどの怪力の持ち主の

平和島静雄の存在があることもファンタジーとはまた別の現実離れしたストーリーになります。

個性的なキャラクター

高校生トリオのように実は秘密があるキャラクターが多いですが、

秘密なんかなくてもぶっ飛んでいるキャラクターが多いのも特徴的です。

前項目で述べた平和島静雄もそうですが、

彼と最高に仲が悪い臨也は、静雄の攻撃を避けれる身体能力の高さもそうですが、

人ラブ!!と、人間の醜いところを含めて愛しているという、変わった感性の持ち主で、

このアニメで誰が1番ぶっ飛んでいるかと聞かれたら、9割の人が臨也だと言うのではないでしょうか。

その感情を内に秘めていて、普段はひっそりしている、そんなキャラクターではなく、

常に余裕のある笑顔で人の心を読んで、それを楽しんでいるところがまさにぶっ飛んでいると言います。

声優は神谷さんで、華奢な体型を表現したような低くない声で、

人を見下していたり、馬鹿にする演技などはとても素晴らしかったため、

神谷さん=ねじまがったキャラクターという印象が付いてしまった方も多いのではないでしょうか。

私もこのアニメの印象が強かったため、当時他のアニメで純粋なキャラクターを演じている

神谷さんには違和感を覚えたものです。

静雄と臨也の友人である新羅は、闇医者ではあるものの、天然な常識人として認識してしまいそうですが、

彼の問題点は、セルティを女性として愛していることにあります。

幼少から家族同然のように一緒にいて、好きになるには充分と言えますし、

セルティは女性から見ても魅力的な女性であるため、セルティに恋心を抱いていること自体は問題ではありません。

問題は、視聴者も驚いたことでしょうが、顔がない彼女の表情や言いたいことを理解できるほど

彼女のことを研究していて、しかも他の女性には全くの興味がないところにあります。

そんなことがありえるのか、と思ったコトでしょうが、それがきっと彼なりの愛なんですね。

テーマは愛

このアニメのテーマは「愛」であります。

高校生トリオの純粋な恋心は理解しやすく、どこにでもありそうなものですが、

臨也は人類そのままというスケールの大きいものを愛していますし、

新羅は普通と違ってでも心に決めた女性を愛しています。

各話のナレーションにも愛に関するものが多いです。

また、一口に「愛」と言っても、恋愛だけでなく、信頼などの感情を愛として進めている節も多く見られます。

自分が何を信じていて、何のために、何をするのか、その原動力の源には愛があるという壮大なテーマで進んでいます。

「愛」と聞いて想像するキャラクターはやっぱり、臨也や新羅など見て分かるキャラクターですが、

人は生きている以上何かを信じているため、それを「愛」と置き換えています。

高校生トリオの場合、帝は非日常への憧れを愛とすることができますし、

杏里は少し変わって、妖刀のせいで逆に人を愛することが出来ないと言う珍しいパターンなので

何かを愛しているとは言えませんが、愛をテーマにしているのは確かだと言えます。

キャラクターが多く、1人1人の愛を説明はできませんが、最初は理解できないシーンも

のちのち理解すると愛が関わる話になっていたりします。

目には見えない曖昧なモノですが、人間が生きていくためには無くてはいけないモノなので、

壮大なテーマで、何度見ても、何かを得ることができる作品だと思います。


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