わかりやすい作品
—希望のない街で育った 彼らには夢があった—
そのコピー通りのまさにサクセスストーリーを描いた作品。
「シェリー」「君の瞳に恋してる」
サビを聞けばピンとくる、これらの曲が代表曲にあげられるグループ、ザ・フォー・シーズンズ。
ニュージャージー州の貧しい室で生まれた4人の若者が、オリジナルの音楽で成功していく過程を描く。
耳にしたことのあるなじみの音楽が劇中流れるたびに、思わず口ずさんでしまう。
成功の裏にはもちろん、失敗、挫折、裏切りがある。
メンバー内の気持ちのズレももちろん生じる。
貧しい環境のなかでも、音楽が好きであることが唯一4人をつなぐものであったけれど、それもほころんでゆく。
名曲の裏に隠された悲話が描かれる。
クリント・イーストウッドの作品で、評価も高かったため期待して鑑賞したのだが、少しがっかり。
単純過ぎるストーリーであったからだ。
ブロード・ウェイのミュージカルが原作である本作だが、映画ではなくミュージカルで観てみたいなと思った。
音楽が良い作品、とりわけミュージカルが原作である作品など主人公が歌う作品は、曲が良いのは当たり前。
観る方はそれを上回る、「映像として」の面白さを期待してしまう。
その期待に応えられていたのかが、疑問に残る作品だったように思う。
ミュージカルにはミュージカルの良さがあって、この作品に関してはミュージカルでの方が魅力が伝わる作品なのではないだろうか。
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