人間の本質
まず初めに、私は ”映画館で前のめりになって観た映画” はこの映画が初めてです。
クリストファー・ノーラン監督+宇宙=間違いなく好み。
とは思っていたものの、結果は期待をはるかに越えてくるものでした。
単純な”家族愛”を描いただけの映画ではありません。
この映画は、愛・人間・科学・宇宙を素晴らしすぎる映像と音で描いています。
一回目鑑賞後に感じたこの映画の素晴らしさは、
- 脚本・構成
- 宇宙(ワームホールなど)の映像
- 科学的根拠に基づいている
- 音
もちろん涙なしには見れませんし、頭も使います。
そして今まで本でしか読んだことがなかったワームホール、五次元、ブラックホール
この映像はまさに圧巻。スクリーンに飲み込まていきます。
少しだけ好ましくなかったところは、
- アメリアが”愛”を科学的に説明しようとする
- マン博士のシーン
- 最後の終わり方
でした。ただ二回目鑑賞後、
その好ましくなかった3点が全て覆りました!
むしろ前よりもこの映画がより深くより良く感じられたのです。
まずアメリアが愛を科学的に説明しようとするシーンですが、
一回目鑑賞時は、「ここで愛の話なんて止めてくれよ~そんな話いらないから~」って感じていたのが、
二回目鑑賞時には、「確かにそうかもしれない。綺麗事な話でも何でもなく、科学的にまだ証明できていないが
愛には時間も空間を越える何か大きな力がある。アメリアはただのおとぎ話をしているんじゃない。」
そう思えたとき、この映画の伝えたいこと・感じることがまた再び無限のように広がり始め
マーフィーとクーパーもそうですが、自分自身の日常生活とも重ね合わせ
”愛”の力で動いているいろいろな体験を連想しました。
私はいつも直感に従って行動しています。そこに愛の力が引っ張って起こした行動もたくさんありました。
愛の力は確かに存在している。突然考えが変わって馬鹿みたいですがこれが素直な私の感想の変化でした。
そしてマン博士のシーンですが、
一回目鑑賞時は、「なんだよこいつ~このシーンいらないよ~」
と思っていました。きっと二回観ないと分からない私は馬鹿なのでしょうが、、(笑)
二日目鑑賞時、マン博士がクーパーに対して「お前も俺の立場にならないと俺の気持ちは分からない。」という
ニュアンスの発言をします。一回目は聞き逃していたのでしょうか?
その時感じました。「確かに、こんな無限に広い宇宙の果てで一人になったときどんな気持ちになるだろうか?」
、、、”誰でもヒトラーになりうる。”こんなことを聞いたことがある。
この映画はどこまで私を楽しませてくれるのか。考えさせてくれるのか。
最初は、臆病者としか思っていなかったマン博士。
もし自分がマン博士のような状況になったとき、絶対に100%同じ行動をしないと
言い切れるものなのか。そうしないと信じていたが、、信じているが、、、
”誰でもヒトラーになりうる。”
人間には誰でもそのような側面があることを教えてくれている。
そして、最後の終わり方についてです。
一回目鑑賞時は、特に批判もありませんが、あまり終わり方が良かったとは言えない印象でした。
しかし、見方は変わりました。二回目鑑賞時というよりは、
一回目鑑賞時から時間が経つにつれて考えるようになりました。
あの最後のシーンでも監督は大事なことを教えてくれている。
有名な話ですが、もともと監督は ”今の若者はスマートフォンばかり見て下を向いている。もっと上を見よう!外へ出よう!”
とメッセージを込めたそうです。
最後のシーンで、クーパーはやっと娘と再会するこができ普通であればもっとそこに居たい。
しかしアメリアのところへと向かうのです。
日本では、地元に留まり仲の良い昔からの友達と常に一緒にいる若者が増えているそうです。
たしかに、それはとても楽で楽しい。変化をし続けることは難しいし、人はそれを嫌う。
しかし、その生ぬるい場所から出ることによって私たちは人生を切り開いていける。
私も個人的に一人旅へ何度か行った経験があるので、とても力説できる。
少し怖いが外へ外へ出ていくことは、その場限りの楽しさではない充実感を与えてくれる。
人生の中でとても必要な選択です。
人間の探求心に従って、もっともっと皆でクーパーのように行動を起こせば
もっともっと世界は変わるし、宇宙の研究も進むでしょう。
あ!そして最後に忘れてはいけないのが映画に使われているBGM。
これも二日目鑑賞時により実感しました。
もしかしたらこの映画の良さの大半はBGMなのではないか、と。
映画を観て、BGMでこんなに感動することも考えさせられることも初めてでした。
インターステラーに使われているサウンドトラックを聴いただけで鳥肌が立ちます。
何なんでしょうか?あの良さは。まさにシーンごとにイメージと合っているのです。
聞いただけで宇宙を想像しますし、想像を掻き立てられますし、ワクワクします。
どれだけ考えつくされこのサウンドトラックを作ったのか想像もできないです。
ここまで全てがパーフェクトに絡み合い考えさせてくれる映画は他にあるのでしょうか。
皆さんの意見もいろいろと聞いてみたいものです。
そして、何度観ても新たな発見がありきっと深みにハマっていくのではないでしょうか。
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