白い巨塔
山崎豊子さん原作のドラマの中でも傑作中の傑作。出演者が本当に豪華でびっくりするほどでした。
イメージは、黒の財前医師と白の里見医師がはっきり区別されていて、里見医師役の江口洋介さんの純粋さが際立っていました。財前医師役の唐沢寿明さんはすごくシリアスな演技で恐ろしいくらい気迫が感じられました。
医療に対するアプローチは真逆だけど、医師としての志は同じというところが、どちらかがいいとか悪いとか、それだけでは片づけられない内容になっていて、ドラマではあるものの、医療についてかなり考えさせられましたね。
医師同士の矛盾や戦いがメインとなっていますが、出演者を見ると女性陣のキャラがすごく濃く豪華なので、かなり見ごたえがあります。もちろん、医師たちの駆け引きや教授になれるかなれないのかを楽しみに見るのは一つですが、妻や娘たちの戦いも本当に面白いのでそちらを中心にして見るとハラハラ感を感じられました。特に高畑淳子さんと若村麻由美さんの怪演っぷりはお見事ですね。
社会派のものが多い山崎豊子さんの作品ですが、小説を読み返しながら、自分のイメージとドラマの出演者がマッチしているかを確認してみるのも面白い見方だと思います。また、小説が原作とはいえ、山崎豊子さんの小説はかなり取材をしてから書くと有名なだけに、本当に生々しい感じがするので、その生々しさと説得力のある雰囲気を感じられるドラマです。
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