ただの推理漫画ではない
長年連載している「金田一少年の事件簿」ですが、近年短編集が出たり他の登場人物のスピンオフが出る等、いまだに人気の作品です。
初期作品と今ではだいぶ雰囲気も異なりますが、やはり金田一少年の事件簿といえば初期作品の独特の暗さ・描写の残酷さが特徴のひとつではないでしょうか。よく、少年サンデーに同時期から連載されている推理漫画「名探偵コナン」と比較されがちですが、より事件のひとつひとつのストーリーに重きを置いているのが金田一少年の事件簿、事件のトリック自体に重きを置いているのが名探偵コナンかなと思います。とくに金田一少年の事件簿では、殺人事件の動機が「復讐」であることが多いです。それだけにかなり殺人の描写もむごいものになっており、画力の高さもあり読んでいると目を背けたくなるコマも・・・。「そんなことで殺人を犯すのか」と思うようなことがきっかけになっている作品もありますが、多くの犯人は悲しい過去を持っていて犯罪者であるにも関わらず同情を禁じえないストーリーも数多いです。犯人や事件にかかわる人たちの人物描写も毎回丁寧にされているので、推理関係なく話に夢中になってしまうのが魅力になっていると思います。
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