深作欣二監督の遺作
遺作と呼べるほど、作品に深く携わったわけではなく、 そのほとんど息子の健太氏が引き継いで作られた映画ではありますが、 監督としてメガホンを取ったのは最後にあたる今作品。 脚本を前作の映画の正当なる続編にあたり、 前作に登場した教師キタノの娘が物語に大きく関わってくることとなります。 しかしこの映画の世界観て、本当に嫌な世界だよなあ。 大人の都合で若い芽を殺し合わせるなんて正気の沙汰ではありません。 しかも、そんな荒廃しきった政治の元で、意外なほど今風に育っている若者達。 なんだかギャップに違和感を覚えなくもないですが、嫌な世界です。 元々は同名の原作小説を映画化した作品だったわけですが、 小説版の2では、今作を元としたシナリオに改編されており、 逆輸入といった形が取られているところがなんだかおもしろいです。 設定アリキな映画ですから、どうしても1作目ほどのインパクトがなかったところが、 少し残念な評価へ繋がった気がします。
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