視点を変えて
戦争の悲惨さをこれでもか、と描いた映画。その大前提に一片の疑問もありません。 しかし他の方がその辺に関するレビューはたくさん書いてくれているので若干視点を変えたレビューをしたいと思います。 二人残された兄妹が、二人だけで生きていかなければならなくなってしまった様は非常に物悲しいですが実は妹のセツ子はともかく兄の清太は必ずしも被害者、というだけではないのです。 親戚の家で二人はあまりいい待遇を受けることが出来ませんでしたが、その一因は兄である清太が率先して親戚の手伝いをしようとかあるいはなじもうとかしなかったためでもあり必ずしも親戚が意地悪だったとは言い切れないのです。 とはいえあえてこのような描かれ方をしているのかもしれません。視聴者である神の視点から見ればそう見えるだけであり、まだ子どもである清太には出来ることに限りがあったのも事実でありそれはまさに現実的な描写でもあるのですから。
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