火垂るの墓の感想一覧
映画「火垂るの墓」についての感想が17件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
改めて思う戦争の恐ろしさ
戦争の苦しみ、怖さは経験したひとにしか分からない戦争時代の話です。とても悲しい気持ちになる話ですので、戦争時代の嫌な思い出がある方には勧められない厳しい作品です。最初は、普通に生活を送っていた日本でした。突然、悲劇が起こります。悲劇とは、戦争のことです。現代人には理解し難い問題です。理解していると言っても本当の苦しさは、実際に体験した方にしか分からないと私は思います。アニメの中でその辛さを表現しようとしてみても、視聴者に伝わるものは悲しい気持ち、大変だったんだという同情心が主に伝わり、本当の怖さや辛さが理解されるわけではないと私は思います。戦争を経験した人は、涙を流しながら語り始めます。それ程、暗く、強く、熱く、、色々な心情が頭の中をよぎるのでしょう。そんな大変な経験をした方に、大変でしたね、辛いですね、と言ったところで、それは失礼ではないかと感じてしまいます。戦争は、恐ろしいです。だ...この感想を読む
辛すぎ。。。
小学校のとき、授業の一環で見たのが初めてでした。最初に観た時の衝撃は忘れられません。ちょっとしたトラウマです。この時代を知らないのでこれがリアルかどうかとか分からないけど小学生の私にものすごいショックを与えた作品。正直言って苦手です。どのシーンも見ているのが辛くてそのあと何回か見る機会があったのですが、一番最初に見て以来、最後まで見れたことがありません。。。お母さんの包帯姿、節子が衰弱していって意識朦朧で泥団子握ってるシーン。。。辛い、悲しい、かわいそう、怖いいろんな気持ちがぐるぐるして心が痛い。見てられない。でも一度は見たほうがいい作品なのかもしれないです。
見る度に涙が出てしまいます
清太と節子の2人は母を空襲で亡くしてしまう。その後は親戚のおばさんのところでお世話になるけれど、あの家でのこの兄弟への仕打ちは見ていてもツラかった。でも戦時中、誰もが自分の食べるものだけで精いっぱいな中、自分の子供とよその子供がいたらやっぱり自分の子供や自分の家族を優先してしまうのは仕方のないことなのかもしれない。その後、2人で暮らしていく姿は途中までは微笑ましいシーンもあるけれど節子が痩せ細っていったり幻想を見るシーンは胸が苦しくなってしまう。結局は清太も亡くなるのだが、「天国で家族で一緒にお腹いっぱいご飯を食べているかな」と思うことで子供ながらに少し気分が救われる気がしました。
視点を変えて
戦争の悲惨さをこれでもか、と描いた映画。その大前提に一片の疑問もありません。しかし他の方がその辺に関するレビューはたくさん書いてくれているので若干視点を変えたレビューをしたいと思います。二人残された兄妹が、二人だけで生きていかなければならなくなってしまった様は非常に物悲しいですが実は妹のセツ子はともかく兄の清太は必ずしも被害者、というだけではないのです。親戚の家で二人はあまりいい待遇を受けることが出来ませんでしたが、その一因は兄である清太が率先して親戚の手伝いをしようとかあるいはなじもうとかしなかったためでもあり必ずしも親戚が意地悪だったとは言い切れないのです。とはいえあえてこのような描かれ方をしているのかもしれません。視聴者である神の視点から見ればそう見えるだけであり、まだ子どもである清太には出来ることに限りがあったのも事実でありそれはまさに現実的な描写でもあるのですから。この感想を読む
始まり方からして悲しい
始まりが、2人は、きっと死んでしまうのだなと思わせるシーンで、悲しくなってしまいます。母親が空襲によって死んでしまったことも、兄の清太も辛いですが妹の節子にどう伝えようかと思っていたところ、お世話になっている親戚のおばさんに言われてしまいショックを受けます。しかし、兄妹2人を預かっている親戚のおばさんの気持ちも、大人になると色々見えてきて切なさ倍増です。清太の態度では、戦時中、親戚の家でお世話になっていて、可愛がってはもらえなかったと思います。とてつもなく切ないです。兄妹2人だけでママゴトの様な生活を始めて、節子が弱って死んでしまいます。もう頭が痛くなるほど泣きます。その後清太も死にますが切ないです。毎年8月に必ず観ている映画です。
苦しくてなかなか最後まで観れない映画・・・
名作ということには間違いないです。 一番初めに観たのが、多分中学生だったと思いますが、クラスで観てとにかく涙を流すのをこら過ぎてあまりにも苦しかったことを覚えています。 兄妹が、戦争孤児となり最後は二人きりで一生懸命暮らすわけですが、だんだんと食べ物もなくなり、弱っていくわけですよね。 もっとうまく生きていける人もいると思うんですけど、この二人はあまりにも純粋すぎたのだと思います。 ベタですが、この映画を観ると自分自身がどれだけ恵まれてて幸せなのかを感じます。 そんな、教訓プンプンな映画ではありませんが、やはり人として日本人としてこの映画を観て、何かを感じなければいけない、そう思うのです。 一生に何度も観れる映画ではないですね。名前を聞くだけで「ドーン」と落ち込むくらい、 暗くて重い映画です。 でも、たとえば自分の子どもたちにも見せなければならない映画だと思います。 ただ・・・、観た後...この感想を読む
見る度に「戦争はダメだ」と強く思うアニメ
何度「戦争はダメだ」と先生から教えられるよりも、この映画を一度見る方が強烈に心に突き刺さる。ある種、トラウマのような作品。作品はフィクションだけど、戦争は実際にこの日本で起こった事実。受け止めて、絶対にダメだと伝えていく義務が私たちにある。その時にこの作品があることに感謝したくなる。2人の悲しい運命の後、富裕層と思われる女性が別荘へ戻るシーンがある。食べるものもなくなってしまい、力尽きてしまった兄妹との対極の立場に、虚しくも悲しくも、力を入れることもできなくなってしまう。そしてその時のBGMが優雅で、一層無力さを増幅させられる。時々思い返される、兄妹が家族と幸せに過ごせていた時間もそう。今を大切にしないと罰が当たる。
戦争の愚かさを教えてくるアニメ
誰もが見ているアニメで、知らない人はまずいないという素晴らしいアニメです。感動ものなのですが、まず泣かない人はいないのです。それだけ、内容が細かく作られており、見る人をひきつけます。このアニメのメインは戦争の愚か和を伝える事です。今戦争が起きようとしている世の中になっているからこそ見て欲しいアニメです。空襲を知っている人にとっては、思い出す事になると思いますが、でも心に残ると思います。この様に素晴らしいアニメなのですが、アニメだけではなくグラフィツクに関しても素晴らしいのです昔の町並みを正確に実現することで、臨場感を出してくれるのです。是非、戦争を知らない人にはオススメしたいアニメです。
「生きねば」というコピーはこの作品にこそ似合うと思う。
生きなければならない、というのは、至極当然の事です。それに似た単語は音声、文章問わず今の世の中いろんな所でも溢れかえっていますし、わざわざ説明されなくても誰もが『理解』は出来ていると思います。だからこそ、そういったメッセージを作品に込める場合は、言葉や文章での説明だけでなく、作品全体を通して『実感』させる方が、結果的に視聴者への影響力も大きくなると僕は考えます。そういった意味で本作は、度々ジブリ作品で提示される「生」というメッセージを、刻々と、淡々と、実直に表現しきった傑作であると思います。人はこんなにもあっけなく死ぬもの。だからこそ、生きるという事に焦点を合わせていかなければいけない。……僕はそう捉えています。
平和に感謝
私がアニメの映画で一番泣いて、悲しくなった映画です。私がこの映画にあったのは小学生の頃でしたが、それまで戦争のことは学校の勉強などでそれなりにしっていたつもりだったのですが、この映画をみて、かなりの衝撃的だったのを覚えています。それからというものの、戦争に対する恐怖は今の今まで消えないです。度々夢にまで出てくるほど、戦争に対する恐怖心を心に植えつけられてしまうような映画です。今となっては考えられないようなことが、当たり前のように起きていくこの映画は、この時代に感謝することもできる映画なので、平和が当たり前のようにあるこの時代には、このような映画を見て平和であることを改めて感謝すべきだと私は思いました。
生きることの価値を考えさせられます
印象的なのは蛍の生きる時間の儚さと戦時中の生きてきた人々の模写でした。戦時中、たくさんの人々が亡くなっていく虚しさや深い悲しみをとても実感させられる作品です。戦争孤児の2人の兄弟を主人公とする作品ですが、見ていくととても辛く現実を突きつけられる背景がとても残酷に感じました。私は、主人公の節子の自由奔放さがあまり好きにはなれなかったですが、小さい子供だからこそ、何も知らない状況だからこそあんなに明るく生活ができたのでは、と思いました。その一方、兄の妹を守らなければいけないという正義感や責任の重さを見るたびに心痛く見るのが辛いほどの重圧を体験していなくても感じさせられるぐらい表現されていて凄かったです。
泣けます、、、
この作品を見たはじめての感想は、今の時代に産まれてよかったと、思いました。どんなシーンも泣けてしまい、辛くもなりました。私が印象に強いのは、やっぱり節子ちゃんです。まだ小さいのに、お兄ちゃんと懸命に頑張ってる姿や、ホタル見て感動したり病気になってしまって、死んでしまうけど、ドロップ私が大好きになったのは、この映画が、きっかけです。お兄ちゃんが、この映画では、一番苦しいのかなって思います。一人になって亡くなったのも築かないぐらいガリガリになって、でも最後家族に会えた時私必ず何度見ても号泣してしまうんです。もし自分が同じ立場だったら、こんなに強く生きれない気がします。自分の子供を守ってあげれなくても、辛いかもですが子供たちを置いて先に亡くなるのも絶対に辛いものだと、この映画を見たらいつも思います。8月になると毎年見てしまいます。そして毎年家族の大切さや戦争の怖さを改めて知るのです。
日本という蚊帳の中で多くの人々が蛍のように弱り死んでゆく戦争話
蚊帳の中にたくさん捕まえた蛍を入れて、プラネタリウムのように幻想的な緑色の浮遊光を楽しんだ翌朝、落ちている蛍を見てしゃがみこみ「なんで死んでしまうん?」と主人公に尋ねる妹セツコの何とも言えない哀愁が非常に印象深いハイライトです。日本という蚊帳の中で多くの人々が蛍のように弱り死んでゆく様子は、戦争を知らない世代の私たちにも「もう二度としてはいけない」と強く思わせる力がありました。第二次世界大戦をテーマにした映画は数多くありますが、歴史に疎い方や小さなお子さまでも、庶民の受けた痛みの悲惨さが良く分かるアニメになっています。見どころは、主人公と妹セツコの兄弟愛。見終えるころには二人に感情移入してしまい切なさでいっぱいになります。何度も繰り返し観ている方はご存知だと思いますが、冒頭で主人公と思われる少年の死体とサクマドロップ缶が横たわっています。細かい描写にも注目すると様々な発見がありますよ。この感想を読む
吐きそうになるぐらい辛い
見ているのが辛くなるような話。みんなが自分のことで精一杯だからって、こんなことがあっていいものなのか。空襲で親を失い、引き取られた親戚にも邪魔者扱いされた兄妹が防空壕で暮らす話。今日食べるものにも困り、畑から泥棒をしたりして生きなければいけない。ドロップがとても印象的。ドロップだといいながら、意識朦朧としている最中に、おはじきを舐めているシーンは胸が締め付けられる。また、ほたると人間の命を重ねるように、「なんですぐしんでしまうん」と言うシーンは秀逸。最後には二人共死んでしまう。戦争の犠牲者になるのは健気な子供なのだ、ということだろう。
大人になると感想が変ったアニメ
子供の頃初めて見たときは、親戚のなのに、大人って酷い!という憤りと悲しみしか感想がなかったのですが、社会人になって久しぶりに見直すと感想がちょっと変りました。リアルでは冷酷に感じてしまうだろう親戚たちの主人公兄弟への扱いも、自分が同じようなギリギリの情況になってしまったら、どうするだろうと考えてしまいます。非常事態という世の中では、大人も子供も問わず、痛みや悲しみを、我慢しなくてはいけないものなのか、どう処理をするのか。子供の頃みて、哀しくて二度と見れないという人もいるでしょうが、大人になって、あらためて見直してみて欲しいと思ってしまう作品です。
現代の子供たちにも見て欲しいアニメ。
「戦争」今は平和だけど、昔本当にあった出来事です。思い出すのも辛い人もいます。いまだに帰りを待っている人もいます。一言では言い表せませんが、戦争はもう二度と起きて欲しくないです。戦争の中、たった二人の兄弟で生きていく姿に胸が痛くなります。今がどんなに恵まれた世界なのか、思い知らされるお話だなと思います。私は見るのもつらくて何度も見返すのがつらいですけどずーっと子供も孫の世代まで見続けてほしいアニメですね。彼は、妹を守りながら何を考えて生きていたのか。戦争を呪ったのか、自分を呪ったのか、世界を呪ったのか。見ているだけでこっちまで悲しくて逃げ出したくなりました。
兄弟愛、生きることについて考えさせられた
両親がいなくなり、兄弟だけで生きていかなければいけない、過酷の状況の中で、心優しい兄弟愛が素晴らしく光っており、またあのドロップ缶の演出がたまらない。妹が死んでしまうところは、なかなかリアルで、心苦しいシーンではあり、生死について考えさせる物語だ。戦争はこのように幼い子供、家族全てを奪ってしまう、恐ろしいことである。現代社会は物にあふれ、他人にはあまり興味を持たない世の中、そして戦争を知らない世代が増えてきている。あの恐ろしい戦争を繰り返さないためにも、後世に語り伝える必要がある。目を背けることなく、この作品を通して、平和に暮らせることへの感謝を忘れないようにすることが大切である。