惚けた様相に眼光鋭い「マルサの女」 - マルサの女の感想

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マルサの女

4.804.80
映像
4.63
脚本
4.63
キャスト
4.63
音楽
4.38
演出
4.00
感想数
5
観た人
6

惚けた様相に眼光鋭い「マルサの女」

5.05.0
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
4.5
演出
4.5

宮本信子が今年のNHKの朝ドラでヒロインの「おばあさん」役をやっておりますが、やはり月日を感じますね。 マルサの女は、もう26年前の映画で、主演の宮本さんは女盛り、トボケタ色香を感じるほどでしたが、当の本人は紳士的捜査官の好一点であり、容貌はおかっぱ頭に寝癖があり、顔はソバカスで美人とは程遠い。 しかし、察知能力の第六感と執拗さ、ド根性は男勝りで、次々と脱税事件を解決してゆく。 映画は、体制側である「マルサ(国税局査察部)」を女主人公にして描いたことが功を奏し、エンターテイメントの社会派ドラマで、日本の映画史上でもてハマった映画となりました。 脇役人も素晴らしく、異色の個性派スターがズラリ、体制派の津川、小林桂樹、脱税派の山崎努のビッコ姿が良く、それに伊東四郎、他にも大地康雄、橋爪功、重鎮役者の芦田伸介の迫力と小沢栄太郎、それに懐かしい岡田茉莉子 監督は主役の宮本信子の亭主・伊丹十三 伊丹氏の監督としてのセンスの良さ、緻密な取材、そして脚本が細部にまでこだわりを見せたのに驚き、又、俳優陣の鬼気迫る演技の演出は監督として見事と言うほかはない。 日本アカデミー賞(1988年)の最優秀作品賞・最優秀主演男優賞(山崎努)・最優秀主演女優賞(宮本信子)・最優秀助演男優賞(津川雅彦)と、この年の同賞をほぼ総なめにした。

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