ボクシング漫画の金字塔
アニメにもなっていた大変有名なボクシングマンガです。 ドヤ街に流れてきた主人公、矢吹丈。 町の騒ぎの中で丈の動きをみた丹下段平が、一緒に拳闘をやらないかと誘う。 こうして矢吹丈がボクサーの道を進み始める。 のだが、話の概要のみを知っている人は意外と知らないが、 この矢吹丈という男、とんでもないワルだったのです。 あの有名な力石とリングの上で死闘を繰り広げるカッコイイ場面に至るまでには 結構、時間がかかっていたのです。 動きは素早く、反撃も上手い丈だったものの、段平さんに救われた恩もどこへやら。 我が儘放題のやんちゃ坊主で、決められたメニューもこなさず、町を荒らしてまわります。 そして、遂には詐欺罪で警察に捕まってしまうのです。 このあたり、読んでいて本当に腹が立ちます(苦笑) 自分が強いことを理解しており、歯向かうものには容赦しない勢い。 町の子どもたちを引き連れて悪いことを次々とやっていく姿は、もう・・・悪魔のようです。 その裏で、段平さんは丈とボクシングジムを立ち上げるために必死に夜間労働しているのです。 契約金という名のお金を丈に渡し続けながら・・・。 そして、立てこもった丈を打ち負かした段平さんが丈を警察に引き渡すシーンがぐっときます。 「おれのたった一つの生き甲斐がつれていかれちまったあ」と大泣きするのです。 本当は警察になど渡したくなかったでしょう。 しかし、丈の犯した罪の重さも、本気でボクシングに向き合わせるためにも、 警察に渡すことが最善とも知っていたのでしょう。なんとも、本当に丈はあほです。 更には面会に行っても親族以外はできませんと追い返される段平さんを見て、切なくなります。 しかし、ここで諦めないのが段平さん。丈に葉書を送り、ジャブの仕方を教えます。 丈、覚えはいいもののやっぱりあほで、裁判前に色々とやらかしてしまい、 結局、特等少年院へ送られてしまいます。 1巻、丈は本当にあほでした。 スポ根マンガでありながら、汗よりも血のにおいが絶えません。 しかし、だからこそラストまで目が離せないマンガです。
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