つむじ風食堂の夜の感想/考察/ネタバレ

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小説レビュー数 3,368件

つむじ風食堂の夜

3.883.88
文章力
4.50
ストーリー
3.68
キャラクター
4.00
設定
4.30
演出
4.00
感想数
4
読んだ人
4

つむじ風食堂の夜の感想一覧

吉田 篤弘による小説「つむじ風食堂の夜」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

こんなにきれいな小説があるなんて(本作にぴったりの一曲を添えて)

こんなにきれいな小説があるなんて種も仕掛けもございません。そこにあるのは、午後6時に開店するパリの裏町にありそうなビストロ風食堂。お客さんはいつも顔なじみばかり。この小説は、そんな月舟町の十字路の角にある、どこか懐かしい雰囲気のつむじ風食堂に集う“先生”と、お客さんを描いたたわいないお話だ。こんなにきれいな小説があるなんて。本作を読み終えて、最初に感じたのが、これだった。つむじ風食堂に出てくる料理―クロケット、ステーキ、オムライス、サーモン定食などなど―はとても美味しそうで、個性派揃いの登場人物―おしゃべりな帽子屋さん、イルクーツクへ星を描きに行きたい果物屋さん―も魅力的。“先生”と奈々津さんとのオレンジを交えた、いい大人の淡い恋愛も素敵。どこか遠くの離島にぽっかり広がった世界のようで、なんだかすべてが夢の中のつくりごとみたいで、最初から最後まで、やさしい言葉でていねいに紡がれた物語だっ...この感想を読む

4.04.0
  • MAKOMIMAKOMI
  • 138view
  • 2108文字

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