幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。
水島重之
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私が村山由佳さんのファンを名乗るのをやめる切っ掛けになった作品です。すごく嫌いな訳じゃない。でも何だか好きじゃない。これは確か直木賞を取った作品です。純愛だけが好きだった訳じゃないし、悲劇的な話も嫌いな訳じゃないし、でもこれはなぁ…無理矢理じゃね?と思ってしまって村山さんの作品を読むのをやめてしまいました。血が繋がっていないと思って愛し合ったら、本当は兄妹で、兄は家出するけど、妹は何年も兄を忘れられずに…キツいし何か嫌な話でした。私は、好きになれなかった。救いがあればまだ良かったのかもしれないけど、別に何にもなかったし、やっぱ好きじゃない。
水島重之
再婚の連れ子同士、血はつながっていないはずで激しく愛し合ったのに、実は半分血がつながっていた兄と妹。真実を知って兄は家を飛び出した。十数年ぶりに母の死によって再会した二人が、父の前で永遠の別れを選んだ瞬間。父が娘に「お前はそれでいいのか。本当にそれで、幸せなのか」と言いかけて口をつぐんだ、その胸中に浮かんだ言葉。