石川くんのあらすじ/作品解説

あの・・・、石川くんって呼んでもいいんですか？

あなたの隣の席に座っている、石川くんではありません。同級生の石川くんでも、ありません。たぶん、元カレの石川くんでも絶対ないはずです。石川くん・・・。そう、石川啄木です。もしも、石川啄木が今、生きていたら、絶対「石川くん！」と声をかけられずにはいられないような気になってくる1冊です。歌人、石川啄木がこれほどまでに、勝手に解釈され、教科書的ではない「石川くん」がすぐ隣にいそうな気にすらなる構成は、すごく楽しめるものでした。まぁ、当時の石川啄木が、まさか後世、自分が教科書に載ってしまうなんて思っていもいなかったでしょうけれど・・・