スイッチを押すときの感想一覧
山田悠介による小説「スイッチを押すとき」についての感想が5件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
設定は面白かったです。
若い人に人気という山田悠介さんの作品。とにかく表紙買いでした。山田さんの作品は設定は面白いのが多いです。青少年自殺抑制法?みたいなものが始まって、選ばれた5才の子ども達が本人には心臓の手術と偽られてチップみたいなものを埋め込まれ、10才になったら収容され実験が始まり、子どもたちはスイッチを渡される。そのスイッチを押すと、埋め込まれたチップが作動し死ぬ。収容所のなかで監視されながら子ども達は自分の意志で押すことが出来るという設定です。山田さんの本は主人公が結構死んだりするんですが、今回も主人公が死んで、やっぱり…と思いました。山田さんは普通の一人の人間が抗ったって結局は大きな力には叶うわけはない、と思ってるのかな?なんて考えました。読んでて感情はあまり分かりませんでした。ただ本の最後に舞台化がされたと書いてあったのでそれは観たいと思いました。
山田悠介ワールド
この作者の山田悠介さんは、ほかの作品でもそうですがありえないことをさお現実的に書くのですこし恐ろしいところがあります。もしこんなことが現実社会にあったとしたらとてつもないな、とありもしないのにめちゃくちゃ考え込んでしまうことがあったりして、少しこの作者から離れたことがあるくらいです。スイッチを押すとき。これは自分で生と死を決めることができるスイッチが目の前にあるなど、それだけで恐ろしいです。死にたい、と思う方は結構いらっしゃると思いますが、このスイッチが目の前にあったときそんなあっさりと押せるわけがないのです。私は少し難しいお話だと思いました。
この本から山田悠介さんにはまりました!
山田悠介さんの本って、なんか独特の雰囲気ありますよね?あるんですよ。(笑)見るひとによったら、ワンパターンと言う意見もあると思うけど、私わそのワンパターンにはまってしまいました。まずオチがよめない!私だけ?そんなことわないはずです!いい意味でも悪い意味でも裏切られ続けています!この本わ、ネタバレなしでわちょっと語れないかなー。でも、文章力もキャラクター性もだいすきです。物語の設定わ現実ばなれしすぎているのに、ある意味生の人間性と言うか…人間関係と言うか。自分だったら…と、ふと考えてしまっていました。なんていうか、無駄がない!って感じですかね。小説って読み飛ばしたくなる場面ってるじゃないですか?そこがないってとこが嬉しいです。これにわ続編(?)もあるのでよんで損わしないですね。あ、このDVDもみたけど、それわ正直おもしろくなかったです。。。私的にわ。
スイッチを押すか、押さないかは自由
山田悠介さんの作品はわりと同じ傾向のものが多いので、どれか一冊読めばだいたい他の作品も見当がつくかな、と思います。作者がこういうの好きなんだろうな、という設定のものが多いです。 この作品は結構大胆な(非現実敵な)設定なのですが、それは小説なのでアリだと思います。わたし自身は、面白いなと思いました。ですが、人によってはこの設定に反感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんね。 生と死の選択がテーマになっていて、考えさせられる部分ももちろんありますが、全体的に日常ではありえないようなことばかりが起きるので、感情移入して読む、ということはありませんでした。 最後の結末は個人的にはびっくりでした。まじか!そういうことなんか!と、思わず言ってしまうほどです。笑
パターン化が残念
この作者の大概の作品には、大いに理不尽さを感じます。理不尽な理由で人々(未成年者の場合が多い)が集められ、理不尽な環境に押し込められたその人々の中には精神的におかしくなる者、必死に団結力を失わないように呼びかける者、人を押しのけてでも生きようとする者、仲間を襲おうとする者、漁夫の利的に生き延びて行く者などが現れます。そして結果的には全滅といった悲惨な結末を迎えます。今回もやっぱりそのパターンでした。わかっているのになぜ読むのかという理由は、この作者の文章は、その情景をあたかも目の前にあるように思い浮かばせるからです。とても読みやすいと思います。キャラクター・ストーリー・物語設定全てにおいて、今までと違う作品を望みます。