スティーブンキングホラーの真髄を味わえる6編
ひときれの温かみさえない最高に恐ろしい物語スティーブンキングはホラー小説家としてあまりにも有名である。とはいえ彼の書く物語が全部が全部そうではなく、温かみにあふれた物語や柔らかい余韻に包まれる終わり方をする物語は少なくない。だけれども、ここに収められている物語の中には、スティーブンキングホラー独特の恐ろしさや嫌悪感、霊的なもの、そういったものがミックスされた、素晴らしい恐怖の物語である。今の時代で言うなら「閲覧注意」という言葉を頭につけてもいいような物語も中にはある。しかしそういった物語こそスティーブンキングの本領発揮であり、そういう描写は他の凡百の作家ではできないものであることは疑いようはない。だからこそこの物語はトラウマになるレベルの破壊力があり、私自身も結構なダメージを受けた。もちろんキング作品の中では「閲覧注意」的な作品は少なくない。後味の悪さでは「クージョ」も引けをとらないし...この感想を読む
3.53.5
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