ヘルタースケルターの感想一覧
映画「ヘルタースケルター」についての感想が10件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
沢尻エリカが成長し続ける理由がここにはあります。
沢尻エリカの成長と魅力私は沢尻エリカさんが好きです。元々モデル出身の彼女ですが、モデルをしていた頃の彼女は見たことがありません。確か小学生か中学生向けのファッション雑誌出身と聞いたことがあります。私が初めて彼女をテレビで見たのは、実話で、難病の高校生役を演じていた作品です。あの作品を見たときは衝撃を受けました。サラッとした髪に真っ直ぐな目、その目の中には強さをも感じる程でした。素晴らしい演技だったと私は彼女に引き込まれていきました。その後もCMや雑誌などで話題となりました。そんな彼女が一気に有名になったのは間違いなく、記者会見でのあのセリフですね。当時の彼女に一体何があったのか分かりませんが、私は沢尻エリカを応援しているひとりです。今の薄化粧が似合っていますし、クリクリした瞳を見ると、あの会見の人とはまるで別人のようで、どちらが本当の沢尻エリカなのかなと考えることがあります。いつも力強い...この感想を読む
体当たりの演技が見事!
しっちゃかめっちゃか、というタイトル通りの世界を沢尻エリカさんが体当たりで演じていて、凄かったです。主人公のりりこの享楽的でヒステリーな性格が、イメージにぴったり。正直沢尻さんはあまり演技力の幅はないと思うのですが、この役柄は彼女にとても合っていたと思います。彼女との対比で描かれていた水原希子さんの透明感のある美しさが印象的でした。りりこが危機感を覚えて狂気に走るのも当然かもしれません。また、マネージャー役の寺島しのぶさんが、すごい存在感でした!地味なのに、りりこに引きずられていく様子に、恐怖すら感じました…華やかな世界とその闇を、蜷川監督独特の美しい色彩のある映像が上手く盛り上げていたと思います。
沢尻エリカだからできた役・リリコ
全身整形で絶世の美女となったリリコ。各社の雑誌の表紙を飾り、テレビで彼女を見ない日はないというくらいの超人気モデルになったけれど、彼女は「いつこの世界から捨てられてしまうか分からない」という恐怖心におびえながら仕事をしている。フラッシュ・拍手喝采を浴びるほどにその不安は増幅、その不安をマネージャーにぶつけたり男性との関係で埋めていくけれど…あの奇抜な役は沢尻エリカ以外には無理だったかもしれません。自分への愛を確かめるためにマネージャーとキスをしたかと思えば罵ってみたり、自分の気に入らないものを目の前から抹消させyようとしたりとかなり凄い!あの最後は「ん?」という感じだったのですが、ちょっと続きが見てみたいです。
実は空っぽだったんですね
主人公のリリコを沢尻エリカが演じています。主人公は片田舎から出てきたコンプレックスがある普通の女の子だったが、全身整形をして誰もが羨む美貌を手にいれ一躍トップモデルへと駆け上がっていった。仕事も恋も順調で彼女は何もかもを手に入れた様にそう思っていた。ある日体の一部分に全身整形の後遺症が現れたメンテナンスが必要になるのだ。その時期から彼女は思い通りに行かない日々をおくる事になってしまう。その苛立ちをマネージャーへむけたりし、そしてもっともっと彼女の心は空っぽになっていってしまう。作品をみながら「どうして…」と何度もつぶやいてしまいました。原作は漫画、漫画の世界観を自分のテリトリーの中で蜷川実花監督が表現しています。リリコにはあの世界観が似合っていた様に思えます。
沢尻エリカにしか演じれないかも
世間のイメージから沢尻エリカにぴったりの映画だと思います。全身整形のモデルの話ですが、後遺症がでてきて心も体もボロボロになっていく映画。鮮やかすぎる映像は、このストーリーにぴったりで、沢尻エリカの演技が良いから観れたけど、ファッションとかにあまり興味がなかったり、平凡な男性にはいまいちのような気がします。でも、この役は彼女にしかできないし、男を誘惑するシーンは女からみてもちょっとドキドキしてしまいましたww撮影が終わってからリリコが抜けないと彼女が言っていたのがわかる気がします。でも正直期待しすぎちゃっていたせいか・・いまいちだったかな・・という気はしますね。
綺麗になれば…
主人公のリリコは全身整形綺麗になればなる程どんどん壊れていくモデルとして注目を浴びれば浴びる程どんどん怖くなっていく何もかも手に入れ順調で幸せ、そう思われる様に自分より幸せに暮らしている人間を見ると羨ましい気持ちとどうにかしてその幸せを壊したい彼女はそう思ってしまう人間リリコの人生はリリコが望んでいなかった方向へと足を踏み入れアッという間に恐れていた状況に…それでもリリコはみんなが望むリリコらしくその状況を楽しんでいるかの様に…みんなの望み以上の物を残す為に行動する。続編があっても良い様なラスト…リリコがどうなったか考えるととてもワクワクします
笑いと叫びはよく似ている
全身整形によって美しさを手に入れたトップスターの「りりこ」。しかし、整形の後遺症が彼女を蝕み始める。美の崩壊と、頂点からの転落の恐怖に追い詰められていくりりこは現実と悪夢の狭間をさまよう。私にはりりこは「憧れ」羽田は「現実」多田は「未来」のように感じられました。りりこのように美しく、人から愛され、求められたい。それは女性の願いだと思います。でも、現実は羽田のように仕事で怒られたり、何も出来ず、平凡な、大勢から憧れる美しさとは無縁の存在。そして、年老いて美しさを失った多田は未来の自分が共感できるキャラクターではないでしょうか。また、主役のりりこを演じた沢尻エリカが人形のようにキレイで、まさに現代の若い女性の「憧れ」にぴったりでハマリ役に感じられました。監督の蜷川さんが作りたかった、今っぽさがよく出ていたように思います。沢尻さんの演技も鬼気迫るものがあり、見ていて良い意味で辛くなりました。...この感想を読む
ちょっとこれはブルーレイで観てみてほしい。
この映画に関しては、ついに観てしまった…!感が半端ないのです。いい意味で。私の中で。蜷川監督の色彩センス、沢尻エリカのもつ素材、葛藤や不安や濡れ場やグロい演出のシーンすら、画のひとつひとつがもう美しいったらない。何より、りりこという人。美に溺れるって、妥協しないでいられる・諦めないでいられるって、すごいエネルギーですよね。スターとして選ばれた人って、朽ちようが結局代わりはいないんだな、と思います。メイキングも必見です。沢尻エリカと蜷川監督が並んでちょこんと座って佇んでるのがかわいい。インタビュー中の沢尻の雰囲気を観てて、それまでりりこと沢尻を同一視しかけていた自分に気付いてちょっと反省というか、不思議な感覚に。是非ご家族で!とは絶対薦めません(笑)もし何となく敬遠してるような方は、食わず嫌いはとりあえず一回観てからで…一人で観られる環境があるなら是非…、とお伝えしておきたいと思います。この感想を読む
美しさを求めるあまりに
美に拘る、というかむしろ美にとりつかれた女の物語だと思いました。たしかにりりこはその暴力的な美しさを武器に、傲慢で我儘で嫌な女なのです。しかしその美しさが作りものであることは逆に酷いコンプレックスにもなっているし、一時の大人気を享受しているようでそれが失われていくことが何よりも恐ろしい。元ブサイクであるりりこは整形により誰よりも美しい顔身体とそれによる人気を手に入れたけれど、結局それをいつか失うということが恐ろしくて幸せにはなれていないのです。こんなのは嫌だと泣き叫んでいたのが、途中でそんな現状も可笑しくなって笑ってしまうという流れがあるのですが、そこは怖いシーンというよりも悲しいシーンなのだと感じました。
沢尻エリカさんの演技力に圧巻!
沢尻エリカさんの演技力が凄かった!原作でも、リリコはとにかくわがまま、手段を選ばない性格で、自分の思い通りにならないとマネージャーに当り散らす性格という感じですが、見事に演じきっていて、且つ整形でボロボロになっていく自身の体へ対する不安や、綺麗じゃなきゃみんな私から離れていく。。という恐怖と背中合わせの生活をバレるまいと生きているリリコの孤独感と不安感も、ひしひしと伝わりました。 そして、脇を固める俳優の方々も豪華!!寺島しのぶさんの気弱で従順なマネージャー役が、私のイメージの寺島しのぶさんとのギャップがあり、さすが女優!といった感じででした。 映像も蜷川実花監督ならではの綺麗な映像で、見ているだけで楽しかったです。人格が壊れていくリリコを見てると心が痛いですが、綺麗でいたい。負けてたまるか!女性が少なからず持っている気持ちにも共感でき。とても面白いと思います。