ダークナイトの感想一覧
映画「ダークナイト」についての感想が7件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
ノーランとヒースの映画
シリーズものが陥る罠からのリブート原作もののシリーズ作品は、作を重ねる毎に作品のモチベーションや精度が落ちて来るものと相場が決まっている、概してそんな先入観があります。特にいわゆる「ヒーローもの」に関しては、それは避け難く通る道なのだというのが基本認識なので、「◯◯パート2」とか「◯◯リターンズ」みたいな作品に対してはつい懐疑的になってしまいます。そしてやはり、その認識は残念ながら覆されることが少ないものです、あくまで個人的な意見ですが。しかし、この「バッドマン」シリーズの変遷に関しては、その認識は当てはまりません。それはもちろん、ひと言で言えばクリストファー・ノーランが監督になったからに他ならないというのは誰もが認める最大の要因であることでしょう。シリーズ1作目はティム・バートンが監督し、これはいかにもバートンらしい世界観と故プリンスの手がけた素晴らしい音楽、(そしてあの印象深いジャ...この感想を読む
悪・正義とはいったい何?
バットマンシリーズでこの作品が一番好きです。悪役のジョーカーをピックアップした作品で、残酷な場面もちょっとあるくらい本当に「悪」を全面に出しているジョーカー。ジョーカーは悪いというのは作品で分かるのですが、バットマンがやっていることも見方を替えればジョーカーと紙一重。何が悪で何が正義なのかが分からなくなってしまうバットマンがとても印象的でした。この映画を観てて思ったのが、バットマンとジョーカーは敵対しているけれど、ある意味共存しているのかもしれないというところでした。バットマンがいなければもしかしたらジョーカーはいなかったかも。その逆でジョーカーがいなかったらバットマンはいなかったのかもしれないと思うといろいろと考える作品でした。
神経を逆撫でする映画。
クリストファー・ノーランが監督した『ダークナイト トリロジー』第2作。本作ではゴッサム・シティの混沌さが前作よりもより強調され、そこに悪の華・ジョーカーが跳梁跋扈する、怪しい異空間的映像になっていると思います。ヒース・レジャー=ジョーカーの存在感はまぎれもなく、地味に徹するクリスチャン・ベール=バットマンはいろんな意味で追い詰められていますが、その重圧ー追い込んでいく感じーが嫌というほど味わえる演出に、何度か画面から目を背けてしまいました。怖すぎるんだよう!ジョーカーに比すれば小物ではありますが、トゥーフェイスも十分怖いです。マイケル・ケインがこの映画の中では最もかっこいい気がしますが(笑)、ゲイリー・オールドマンといい、渋い役者ががっちり脇を固めているのも魅力です。バットマンとジョーカーが互いの中に共通する部分を発見し、対立しながらも自分のなかに認めたくないものを見出す…という内的葛藤...この感想を読む
ダークナイトの名に恥じない暗さにどんよりムード・・・
一時期、一斉を風靡したかのように騒がれたこの作品ですが、見逃したまま月日が流れました。しばらくして、何となく観なくてはいけないような気になり、観たところ、あまりの暗さに変なもの観ちゃったなぁ、、、と自爆してしまった映画の一つです。かなり暗いので、バットマンが大好きな人以外は、観る時を慎重に選んでから観た方がよさそうです。映像は本当にスタイリッシュです。・・・が、たった数年前の作品なのにもかかわらず、あまりにもVFXや流行に頼りすぎると、逆に時代感が強く残ってしまい、数年後には目も当てられない、という結果になっているような気もしてしまいます。古い映画にもそういった技法が邪魔をしている作品もありますが、脚本がよければそれもご愛嬌なところもあると思うのです。が、この作品に関して言えば・・・ちょっとどうかなぁ、と思います。ジョーカーは、不気味です。かなりエグいシーンもあります。が、しかし、冷静にこ...この感想を読む
ジョーカーの悪が冴える!!
ヒース・レジャー演じるジョーカーがとても良いです!!バットマンとハービー・デントが正義に燃え、ジョーカーが悪を貫く・・・。ジョーカーの悪の貫き方が徹底しているのと、それに対峙するバットマンの葛藤が面白いです!!まさに大人のバットマン。ただのヒーローものではなく、悪とは何なのか、正義とは何なのか、観れば観るほど奥が深いと感じる映画です。このシリーズのバットマンはメカもカッコイイので、メカ好きや男性が特に楽しめる映画だと思います。3部作あるなかで、2部にあたる作品で、作品自体もちょっと長めの映画ですが、ビギンズから観始めて、3部作全て通して観て欲しい作品です。
イロモノじゃない
バットマン・リターンズから続くシリーズ物です。クリストファー・ノーラン監督による映画化であり、アカデミー賞でも高い評価を受けた作品です。バットマンといえばアメコミ作品だから子供だましのファミリー映画だとイロモノ扱いしてはいけません。かなり綿密にストーリーが練られていて、演出や映像の作りこみもかなり気合が入っています。バットマンと人気のある正義の検事の三角関係や、狂気のジョーカーとの戦い。ハリウッド的なアクション映画でありながら、本当の正義を問いかけるテーマ性もあります。しかし、小難しくなくいわゆる子どもたちのヒーローというスタンスも忘れていないのでサクサクと見れます。いい作品です。
ヒース・レジャー演じるジョーカーが最高!
ダークな世界観にどっぷり浸れる大のお気に入り映画です。今は亡きヒース・レジャーですが、やはり、彼の演技は最高です。ジョーカーがかっこよすぎます。アクションシーンはもちろんですが、あのキャラクターはクールでかっこいい!全体的な印象として、アメコミというよりも、洗練されたシャープな作品であると受けました。メイキングも一緒に観たのですが、かなりアクションを頑張っていたのと、カメラも最新のものを使用しています。始まりのシーンが大好きです。どこのシーンをとっても素敵。悪とは、正義とは何か考えさせられます。結局、内容的にはアメリカンになるので、そういうのが好きな人はこころを打たれます。これは永久保存版ですね。