天然コケッコーの感想一覧
映画「天然コケッコー」についての感想が6件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
田舎のいい景色とステキなふたり。
そよちゃんをはじめ、子供たちの可愛さがいいですね〜。みんなで1つの家族みたいな年長者そよの面倒見の良さや、都会から不本意ながら来た大沢君の浮き方や馴染み方がいい塩梅になってます。景色に表情にと、見どころたくさんの作品です。修学旅行もね、いいですよね。都会の建物の大きさや、人の多さって異国みたいで、私もそこそこ田舎住まいなんでいろいろ共感しつつ観ました。今でこそ蓮っ葉な役柄もやるようになった夏帆さんですが、こういう方言丸出しの純朴な子を演じさせたらピカイチな女優さんです。そして大沢君の役は岡田将生君。これが映画デビュー作なんだったかな?初々しい演技がこんなに爽やかに映るのは、その後の活躍っぷりすら占っていたかのようです。
くるりの主題歌もよかった
もう少し若い時にこの作品に出会っていたら少し違った考え方が生まれていたかもしれないと思う主人公はそよは鈍感で石見弁炸裂のオテンバ娘で自覚はないがかなり美少女。そよを演じるのは夏帆。この役に夏帆ハマっていた様に思える。主人公のボーイフレンド広海は東京から村に転校してきて好き嫌いがハッキリしていて自分を持っている。広海を演じるのは岡田将生。この2人の距離感とかがなんとも言えない感じで画面に広がる若さを目一杯噛み締めさせてもらいました。くるりの主題歌もこの映画にとてもあっていて良かった。学生の時代に見る事ができていればもっと素直な気持ちでみれていたと思います。
田舎あるあると登場人物のキャラクターがみどころ。
過疎の村に住む純朴な少女「そよ」と、この町に転校してきた都会っ子の少年「大沢くん」との淡い恋物語を中心に、田舎の生活や人々の関わりあいが丁寧に描かれたこの作品。原作マンガの雰囲気がきちんと反映されていてかつ、山下敦弘監督のあの独特の世界も失われていないというところが個人的にすごく感動しました。音楽はくるり。山下監督はくるりが好きなんでしょうね。監督の他作品でも使われていますが、本作品の主題歌は中でも素敵な歌で、作品の世界のいい引き立て役になっています。とりたてて盛り上がりのない淡々とした平和なストーリーなのですが、田舎のあるあるとか、人物の描写が生き生きとしていて楽しめます。
グローバリズムを語る進歩的な言論人にお勧めください そっと内緒のパトリオット
原作はくらもちふさこによる日本の漫画で、たぶん漫画で知ってる人も多いのではないでしょうか。田舎の風景で、今だんだん田舎に子供が居なくなって、子供は保護動物的な扱いの昨今では珍しい様なのどかな風景画の様な映像を楽しめます。これを見て、うるっとこなくちゃ、お友達の外国人や外国育ちのご家族にお見せください。日本の家族がなになになのかや日本の国の成り立ちが、非常に良く理解できる映画です。他国の文化のように、多種多様の民族が混ざり合って所ではないので、言語外の言葉の意味が実に豊富で、「嫌い」と叫ぶ事で、好意を表現したり、無視する事でその事象の重大さを示す文化が、ここにあります。金をひけらかすだけの人間の集まりではなく、共同体に生きていて、土地に添った生活があった事がきらきらと輝いて見えます。都会育ちの人は珍しく、田舎育ちの人には懐かしい景色があります。
初恋のくすぐったさを感じる映画
そよ(夏帆)が住む町は全校生徒が少ない田舎の分校。新しく引っ越してきたそよと同級生の大沢(岡田将生)は少しとっつきにくい性格。時間をかけて仲良くなり、次第に二人は付き合うようになった。THE青春!という雰囲気で、見ている方が恥ずかしくなってしまうくらい。自然と目で追ってしまう感じ、どうすれば二人きりになれるか、自分が特別な存在でいられるか、ずっと一緒にいられるかということが死活問題。悩んでいるそよがかわいらしい。反して中学生の男子はどれだけ鈍感なのか。自分の中学時代のことを思い出しながら、あの時はあーだった、こうだった、と言いながら見ると楽しいと思う。
とっても可愛い作品☆
とにかく可愛い作品です☆ 学校も村でひとつ。1学年に生徒1人、小学生と中学生が一緒に給食を食べるような、子供の少ない小さな小さな学校に、東京からイケメン転校生がやってきた!というところから話がスタートするが、初恋の甘酸っぱいかんじや、進路で好きな人と離れ離れになるかもしれない!!という初めて味わう寂しさ。そして修学旅行が東京へと決まり、行く前は、始めての都会にワクワクしていたけれど、実際に行ってみると、都会にまったく馴染めず、体調をおかしくしてしまう主人公のそよちゃんを、夏帆さんがとてもかわいく等身大に演じています。 岡田将生さん演じる広海くんが、最後に出した進路の決断にはちょっと感動しました。エンディングでの広海くんの姿に大注目してください! エンディングソングのくるりの『言葉はさんかく こころはしかく』が映画ととても合っていて、最後暖かい気持ちになれます。