俺達大人が引き起こした戦争に最後までお前達子どもの力を頼って悪かった。
絹見真一
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福井晴敏の小説「終戦のローレライ」の映画化作品で、2005年に公開された日本のSFスペクタクル・戦争映画。「ガメラ」などの特技監督を多く手掛けた樋口真嗣監督の長編初監督作である。脚本は「誰も守ってくれない」の鈴木智、VFXスーパーバイザーは「日本沈没」(2006年)の佐藤敦紀。水密服デザインは「機動警察パトレイバー」などのメカデザインで知られる出渕裕。 第2次世界大戦中、広島の原爆投下直後、第2の攻撃を阻止すべくドイツ製潜水艦”伊507”号、通称”ローレライ”が出撃する。艦長には絹見少佐、乗組員には木崎、折笠などが任命された。艦には海底の様子をつぶさに視覚化できる”ローレライ・システム”が搭載されていたが、後に人体改造された少女パウラと判明し…。 絹見を「バベル」の役所広司、折笠を「涙そうそう」の妻夫木聡、木崎を「容疑者 室井慎次」の柳葉敏郎、パウラを「リンダ リンダ リンダ」の香椎由宇。他に石黒賢、國村隼、佐藤隆太、堤真一、伊武雅刀、ピエール瀧、橋爪功、タイロン・パワー・Jrなど。
ローレライは第二次世界大戦中の物語でありながら近未来を思わせる映画です。主役は役所広司、潜水艦の艦長でありなが特攻に反対して艦を降ろされ軍司令部の朝倉大佐の命令で3年ぶりの出撃となりました。艦長である役所広司の出航後搭乗員に対してのアナウンスには感動しました。’一人も死なせん’ これにはちょっと感動しました。得体のしれぬ特殊兵器に奇妙作戦、船の中では乗り組員ストレスが溜まって不協和音が高まっていたとき米敵艦に出くわし撃沈するためにいよいよローレライの登場となりました。潜水艦イ507は本来広島につづく原子爆弾投下の阻止にありました。本来はこの時点は秘匿行動をとるはずの命令でしたが搭載兵器の実態を把握するのにローレライを起動させる事になりました。そして乗組員はローレライの中枢部が人間であること知りました。ナチスドイツに人間改造された少女でした。少女してみればあまりにも苛酷な任務でした。しかしな...この感想を読む
終戦間際の日本海軍がドイツから手に入れた『ローレライ・システム』という新兵器を搭載した新型潜水艦を使い、原爆投下を阻止するために出撃するお話です。指揮官の絹見少佐は『腰ぬけ』と陰口をたたかれる、特攻攻撃反対者で、メンツにこだわらず撤退する戦法を取る人です。そんな彼が目にした『ローレライ・システム』の中枢は、ナチスにより特殊能力を開花された少女で、少佐は己の信念と任務の重大性で苦悩します。さらに、原爆投下を阻止する任務だと思っていたが、新しい国を作るために古い体制を壊すことを目的とした大佐の陰謀の片棒を担がされていたことが明らかになります。クーデターが起こり、アメリカに『ローレライ』を引き渡し、原爆投下を待つことを強いられた時、寄せ集めだった乗組員たちは団結します。それは、艦内の式を取り戻した後、『命をかけて戦いに挑む』ことも『生きて大切なものを守る」ことも、同じくらい勇気のある行いだと...この感想を読む
絹見真一
第二次世界大戦、広島・長崎の原爆投下後、米国は東京への原爆投下を計画していた。絹見館長はローレライという索敵潜航艇を搭載した特殊潜水艦でその計画を阻止しようと決める。しかし、そのローレライの機動には少女パウラの超能力と操縦士の少年折笠の力が必要であった。目的遂行の為にはそんな少年少女を使う兵器ローレライを使わなければ、米軍の猛攻をかわし、目的を達成できないと判断した絹見艦長が言った言葉。