ビッグ・フィッシュの感想一覧
映画「ビッグ・フィッシュ」についての感想が9件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
男がいつまでも子供!だから夢を追い続け続けられるのかもしれません
どんなに周りにバカにされても、どんなにホラ話だと相手にされていなくても、実際見たものは見た!年老いた老人ですが、きっと夢を追い続けているからこそ、ビッグフィッシュが見えるのではないでしょうか。男はいつまでも子供なんてよく言われますが、まさにそんな男!同じ男としては憧れてしまいますし、感情移入してしまいます。一緒に観た女性も感情移入はできないまでも面白い!と絶賛していたので、男女ともに楽しめる映画だと思います。特に、ご老人の回想シーンはファンタジー要素たっぷりで、さすがティム・バートンと言ってしまうほどの見事な色彩で、観ているだけで気分が明るくなります。アメリカらしい壮大な内容ですが、ハートフルで家族そろって見て欲しい一本です。
綺麗な映像で素敵なファンタジーの世界へ
とても美しく鮮やかな夢のような世界に連れて行ってくれる映画です。父親のうそつき体質に嫌気をさして疎遠になっていた息子が父親の死期が迫った時にうそばかりではない事をしり、事実を確かめようとする。そんなお話です。父の冒険話を、ずっと理解できないできた息子、ウィル。えっと、理解出来なかったのは私も一緒かもしれません。そんなウィルと病床に伏した父とのラストシーンで、胸に突き刺さるように分かった題名の意味、ビッグ・フィッシュ。現実味だけでは重く悲しすぎる、ファンタジーを織り交ぜることで死も希望に変わる気がします。深いお話なんですけど、少し退屈させられてしまいました。
ほっと
美しい映画ですかね。ファンタジーだし美しい。心がほっこりします。大変面白かった。わけがわからないと言えば、そうだが、無理やりに解釈すれば楽しめると私は思う。ただただ単純に親子愛を描いているのではないのだなと感じたのである。どこまでがホラ話でどこまでが現実なのか?延々と淡々と続くホラ話にはついていくのに苦労しました。うん、面白かったです。こういう不思議な感じの映画好きですよ。ファンタジー本を映画にしたのかな?そういう感じがしましたが、もしかして原作がほかにあるのでしょうか?こんな年寄りには決してなりたくない!と主役の息子に同感しました。軽い感じに見えるが、親子愛や夢といったものをきちんと描いてて、親になったら子供にいっぱい夢を与えて育てたいと思った。そう思わせただけこの映画DVDで買う価値あり。
素敵なうそのお話☆
お父さんが話す話はウソばっかり。ありえない事ばかり話す父親と、確執もあった息子が、父の死後、その話のほとんどが真実だった事を知ります。クライマックスでのシーンは涙が止まりませんでした。父親の代わりに、かたくなだったウィルが口の訊けなくなった父親の代わりに、イマジネーションの羽を広げながら空想の話を語るシーンはかなり感動的でした。そしてお父さんのウソはどこかとても暖かく、そして夢がたくさん詰まってました。映像もファンタジーな雰囲気で、ちょっと不思議な世界に入ったかのような素敵な映像です☆『ビッグ・フィッシュ』は、誰も信じないホラ話という意味合いの言葉だそうです♪ とても暖かい気持ちになれる映画でした☆
王道だからこそ
一人の人間の人生に起こる劇的な出来事など、多くて2・3回だろう。それが何度も何度もまるで奇跡のように起こるなんてありえない。誰もがそのひとつしかない人生の主役であることは事実で、その物語こそが、その人を形作っている。どこまでが本当でどこまでが嘘かなんて判らない。そのときそこにいなかった人間には推し量ることしかできない。だからこそ、その結果として残った事実に目を向けるしかないわけだが、出会いがどうであれ、ストーリーがどうであれ、事実つまり人脈は動かしようのない真実なのだ。人は2度死ぬ。物理的な命がなくなったときと、人々から忘れ去られたとき。培ってきた人脈は、その人の命を永遠にすることもできる。その永遠こそが、涙をもたらしてくれるのだと思う。
これぞファンタジー
自由に、空想の羽を伸ばしながら生きた父親とそれを理解することのできない、現実的な息子父親の話す物語は、ユーモア、ファンタジーにあふれていて登場する人物もユニークでどこかヘンな人達ばかりファンタジーと現実、父と息子、過去と現在を行き来しながら物語は進んでいきます。特に好きなシーンは父と母の出会いで時間が止まるところ!サーカスで出会うのですが、周りの人間や、はじけとぶポップコーンがぴたっと空中で止まるんです。手でさわると、パラパラっと下に落ちて、本当に幻想的で美しいんです。悲しい映画ではないのに、最後のシーンになるとじーんと泣けるような、そんな映画です。
親もまた一人の人間
親子の愛情や反目がテーマとなっている感動の映画です。自分の親は最初から親としての人格しかないように感じがちですが、かれらもまた一人の人間であり、かれら自身の人生であったということを改めて気づくことができます。父親のことをほら吹きだと疎ましく思っていた息子ですが、父の死を目前にして、彼が最後父親にかたりかける場面には、そのわだかまりは完全にとけて、父親の人生への敬意が感じられるようになります。父親はビッグフィッシュそのもので幸福な最期を迎えます。そして父親の死後、息子は父親の話が決してただのほら話ではなかったことを知るのですが、私はなぜかこのあたりになると涙が止まらなくなります。
好き嫌いが分かれるかな?
さすがティム・バートン!と思わせてくれる大好きな作品です。おとぎ話の中に入ったような気分になれるお話。何度も聞かされていた父親のほら話にうんざりしていた息子。二人には確執があったけれど、父の死が目前に迫った時、息子は父親が話していてほら話が、実は父の人生そのものを語る真実だという事を知るのだけれど、そのほら話の1つ1つのエピソードがステキで。大切な事、人生の楽しみ方、家族への愛、いろいろなものが詰まった映画です。でも、こういう作品て好き嫌いが分かれるのかな?私は、映画館でも号泣してしまって、その後も何度もDVDを観る程大好きな作品だったのですが、やはりこの作品を観たという友人はいまいちだった様子。
思わず泣ける映画
なんということはない日常でも、自分にとっては大切でかけがえのないものと気づかせてくれる映画です。大口ばかり、嘘のような話ばかりする父に嫌悪を抱く息子。ですが、弱っていく父にそんなことは言えない。対面を避けてきた息子と父の理解しあっていく様子がティム・バートン監督の独特な世界観で描かれています。父は息子にこういうことを伝えたかったんだな、と。でてくるキャラクターも魅力的であり、視聴者の導き方も上手くちゃんと理解ができます。最後のシーンは思わず意図しないでも涙が出てしまいます。人の死は悲しいだけじゃない。最後は父の話と混ざり合って見事です。夢と希望、家族の大切さを感じた内容でした。