股旅の評価
股旅についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
股旅の感想
時代劇の中での青春の光と影
市川崑監督作品の中でも、5本の指に入る傑作の一本です。道中を何となく共にした三人の渡世人、黙太郎(萩原健一)、信太(尾藤イサオ)、源太(小倉一郎)が道中で繰り広げるロード・ムービーです。山野を流浪する渡世人の、美しく研ぎ澄まされた映像美を作りだした小林節雄のカメラがまず見事です。三人のカッコ悪いと思える青春の光と影を見事に描いている脚本は、詩人でも有名な谷川俊太郎と監督の共同脚本になっています。特にショーケン、尾藤イサオ、小倉一郎というキャスティングがこの映画で絶妙にはまっていて、それを観るだけでも価値のある作品です。時代劇というとなんだか敬遠されてしまいますが、この映画を観ればチョット考えも変わるかもしれません。