脂肪と言う名の服を着てのあらすじ・作品解説
脂肪と言う名の服を着ては、女性に絶大なる支持を得ている漫画家、安野モヨコ氏によるダイエットを主題としたマンガである。 週刊女性にて、「やせなきやダメ!」というタイトルにて1996年6月4日号から1997年の9月9号まで連載されていた本作品は、単行本化するにあたり、タイトルを変更したマンガである。 主人公の花沢のこは内気な性格が災いして、幼い頃からストレスのはけ口を食べることにあてていた。しかし体重は増加し、ますます内気な性格になり、自分の殻に閉じこもっていた。 見た目に劣等感を抱いていたのこだが、斉藤という容姿端麗な彼氏がいて、幸せなはずであった。しかし、モコの同僚は、太めの人間を嫌い、モコを蹴落とすために斉藤を寝取ってしまう。彼の浮気に気がついたモコは、「痩せれば幸せになれる」と、ダイエットを決意する。痩せたら幸せになれると信じ、周囲が見えなくなる彼女。拒食症などの危険性も扱った、ダイエットに奮闘する現代人に向けたマンガである。
脂肪と言う名の服を着ての評価
脂肪と言う名の服を着ての感想
痩せるってこういうことか…!と恐怖する本。
OL「ののこ」が恋人を寝取られたことをきっかけに、ダイエットにはまりこんでいく話。ここでいうダイエットは高額をつぎこんでの「サロンダイエット」で、女子達が普段取り組んでいるような「プチ☆断食」「カロリーオフ」みたいなかわいいもんじゃない。過食と嘔吐、恋人や周囲の人間の態度の変化、そして結局、「痩せれば勝ちになるわけじゃない」という怖ろしい現実。作者の筆は容赦なく「痩せたい欲望」と「認められたい欲望」のウラオモテを描きだしています。特にダイエットに励んだことがなくても、何か怖ろしい箱の蓋をうっかりあけられてしまったような恐怖感を得られます。男性が読むにはヘビーな一冊かもしれませんが、ここに書かれていることは、おおむねファンタジーではありません。
女性必見の本!
安野さんファンです。中でもこの本はかなりおススメです!女子なら誰もが思っているはずの『痩せたい』願望と、それに反して男子は『そのままが可愛い』と思っていて、この男女の思いが様々な場面で衝突します。主な登場人物ぽっちゃり体型の主人公デブ好きのガリガリ彼氏、ガリガリのライバル女子この3人のバトルや絡みが非常に面白いです。痩せても綺麗になれない女子の世界をシュールに描いています。ストーリーの途中に現れる謎の老人も必見です。主人公は、最後幸せになれるのか?彼氏はどうなるのか?ライバル女子は?3人の最後が面白いので、かなりおススメです。