恋愛なんて孤独っていう恐怖をやわらげる麻薬みたいなもので 醒めたときに広がる更なる恐怖を味わいたくないなら 一人でいるのも決して間違いじゃないけど
小野寺雄一
理解が深まる漫画レビューサイト
漫画レビュー数 3,136件
『おやすみプンプン』は浅野いにおによる2007年から「週刊ヤングサンデー」に、同誌の休刊により2008年から2013まで「ビックコミックスピリッツ」に掲載されていた日本の漫画である。 単行本は全13巻。 どこにでもいそうな主人公プンプンの少年期から青年期、大人になるまでの人生を描いた人間ドラマである。作品の大きな特徴として、主人公とその身内は「落書きのようなヒヨコ」で描かれている。主人公を取り巻く登場人物たちのストーリーも描かれていて、ちゃんと主人公との共通点や影響をも及ぼすストーリー展開が読み手に興味をあたえている。 累計発行数は250万部を突破するほどの人気ぶりであり、ヴィレッジヴァンガードでは漫画とセットでのグッズも販売された。また、2013年12月には最終巻13巻の販売を記念して流通限定での全巻BOXセットも販売。2014年1月にはヴィレッジヴァンガード下北沢店にて、浅野いにおのサイン会も開催された。
主人公という存在主人公のプンプンというキャラクターは、作中では一定の形を持っていない。そのストーリーの時々によって、鳥のような形だったり、図形のような形だったりと、作中を通して人間の形で描かれることが非常に少なく、顔が描かれることは一切なかった。それは何故なのか…?私がこの作品を読んで思ったことは、プンプンという存在は、この作品を読んでいる読者なのではないのだろうか…ということ。そのストーリーごとに合った姿を、自分自身に当てはめて読んでほしい…という作者の考えなのではないだろうか。この作品ではプンプンだけではなく、プンプンの家族や親族も、プンプンと同様の描き方をされている。その事から、プンプンだけではなく、家族や親族も含めて、読者自身の家族に当てはめて読むことができるよう、考えられていたのではないだろうか。そしてプンプン以外の登場人物達は、誰もが一度は関わることがありそうな、関わったこ...この感想を読む
こじれている、プンプンプンプンは愛おしい男の子だ。生真面目で不器用で性欲が旺盛で頑張り屋で、身勝手で気づかい屋でこじれていて可愛そうな男の子である。幼少期に愛子ちゃんという子に約束させられたことに縛られて、きりきりして自分の可能性を自由に考えられなくなったことが不運の始まりで、魅力的でありながら満たされない何か違った恋愛ばかり経験する。父親は暴力を振るい、離婚して去り、母親は病を患い、この世を去る。引き取られたおじさんは過去の恋愛に罪の意識で縛られた、やはりこじれた「こじれた先の僕の将来」みたいな影像で、その恋人はプンプンに同情を寄せて一線を越える。まじめに生きちゃ馬鹿を見る愛子ちゃんとの約束、親やおじさんカップルとの関係、女性遍歴、数々のシーンでプンプンは素直な感情でもって事に当たろうとする一方で、△やひょっとこになって、へ、はん、と斜に構えようとする。プンプンは正直で感じやすく、欲...この感想を読む
翠ちゃんがこんな行動に出てしまうなんて、、残念過ぎる。相変わらずの暗さ。もう、雄一は何してるんだ。不倫とか馬鹿じゃないのか、と。女の人はこわいよー。清水くんと関くんが出てきたのは、ちょっとホッとした。ハラハラしたけど、そんな悪いことにならなくて。むしろ、少し方向性? というか、未来が見えてきたような感もある。背中押してしまうのだろうか、この漫画だったらそういう展開もアリだよな、と思って気が抜けなかった(汗)。高校にも馴染めないのはとてもつらい。新たな女の子との出会いは、これからプンプンの暮らしにどう影響していくんだろう。続き読むのが楽しみなようなこわいような。
小野寺雄一
雄一が働くビデオ屋で若い店員に何気なく言い放ちます。 雄一は人生や恋愛にたいして思い悩んできたので、こういった恋愛観を持ち生きています。