お茶にごす。の評価
お茶にごす。についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に漫画を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
お茶にごす。の感想
『お茶にごす。』にみる、省略という文学的表現
『お茶にごす。』は想像で補う部分が多いちょっと文学的な漫画小説においてはよく「行間を読む」という表現がなされる。文学的な小説ではあまり直接的な表現はせず、ある行為や間接的なセリフ、場合によってはそのときの景色などを書くことによって登場人物の心情を現すということが多い。そのため読み手によって登場人物がどういう気持ちだったのかという受け取り方が違うことがあるし、作者もそれを意図して小説を構成している場合がある。さて『お茶にごす。』は不良が茶道部の部長に惹かれて茶道部に入部する、というラブコメ漫画である。しかしこの漫画はあらすじからは想像できないほど「優しさ」について深く考えさせられる漫画だ。そしてこの漫画は少年誌のラブコメにはめずらしいたくさんの遠回りな表現がみられる。例えば10巻の印象的な夕陽のシーン。部長は夕陽の代わりとしてまークンが見つけてくれたボール、まークンのまごころのボールに対し...この感想を読む