パルムの樹のあらすじ・作品解説
【パルムの樹】 は、2002年に公開された、なかむらたかしが原案・監督をつとめたアニメ映画である。のちに小説版・漫画版もそれぞれ製作された。 物語の世界は、天界、地上、地底の3つによって構成されており、地上世界の「アルカナ」に住む植物学者のフォーが、その妻、シアンのために作り出したのは心を持つ木の人形パルム。シアンの死後、パルムはその機能を停止するも、ある日突如現れた女戦士コーラムから「トートの卵」を託されたことにより、ふたたび覚醒し、「トートの卵」を地底世界の「タマス」へ届けるため、外の世界へ旅に出る。その旅の間にポポやシャタなどの人間たちと出会い、また人間になれる方法を知ることで、パルムは次第に人間になることを強く願うようになる。 作品の独特の世界観を表現するのは、音楽を担当した「オンド・マルトノ」奏者であるハラダ・タカシである。さらに、主題歌および挿入歌を新居昭乃が担当し、より物語の雰囲気を強く印象付けている。
パルムの樹の評価
パルムの樹の感想
人間らしい人形
妖怪人間ベムとの比較この「パルムの樹」という劇場アニメを観て、思い浮かべたアニメ作品が「妖怪人間ベム」でした。パルムは木製の人形であり、妖怪人間ベムは、その名の通りで妖怪人間です。全然違う内容、違う背景で描かれたアニメ作品なのかもしれません。しかし、作品におけるテーマとなっていることが同じなのだと思います。それは、「人間になりたい」という主人公の強い想いです。主人公の強い想いが、アニメ作品のメッセージ性にもなっており、自然に似たような展開になっていたように思います。分類するなら、「パルムの樹」は冒険活劇アニメなのだと思います。一方で、「妖怪人間ベム」においては、ホラーアニメに分類されるアニメ作品なのではないでしょうか。印象が全然違うアニメ作品にも関わらず、話の展開や描きたいことが似ていることは、面白いといえるのかもしれません。「パルムの樹」「妖怪人間ベム」、両者の描きたかったことに、人...この感想を読む