頑張るってのは本人のため、自分のために頑張るモンじゃねえの?
沢辺雪祈
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漫画レビュー数 3,136件
JAZZマンガというジャンル本作「BLUE GIANT」は数ある音楽マンガの中に於いて、他を圧倒する作品ではないかと思う。それは何故かを考察したい。まず、本作は音楽をテーマにしたマンガであるが、それ自体が珍しいものではない事を改めて確認しておきたい。例えば「ピアノの森」や「BECK」、「のだめカンタービレ」はマンガ・アニメ・ドラマなどで知っている人も多いのではないだろうか。自身のマンガ読歴でも、ざっくり数えた所、音楽マンガを20作以上は読んでいた。では、その数ある音楽マンガと比較してこの作品がどう違うのだろうか。一番最初に目についたのはJAZZという音楽のジャンルである。実は数ある音楽マンガでもJAZZに特化したマンガは非常に少なく、ネットで調べてみても1988年の「BLOW UP!」、2007年の「坂道のアポロン」くらいしか見当たらなかった。前者は約30年も前の作品であり、後者は少女漫画の学園モノのようである。ちなみにアポロンは...この感想を読む
JAZZって。この漫画を開いた読者に、どれほど熱心なJAZZファンがいただろう。おそらく、あまり知らない、ちゃんと聞いたことがない、興味がない人も多くいたのではないか。私も、その一人である。主人公が、サックスを演奏する様々なシーン、音色は『バーババー』といった音で表現されている。自然と、どこかでで耳にした、独特のバリバリっとしたサックスの音色が、主人公のオリジナルな音色に変わって聞こえてくるから不思議だ。ピアノ、ドラム、トランペット、コントラバスなどのセッションシーンもまた、曲は分からずとも音が聞こえてくる気がする。読みながら、音楽を聞く。そういう世界が自然と味わえるのが一味違った心地よさをもたらす。主人公と登場人物の人柄まっすぐ、優しく、とめどない努力家の主人公。応援したくなるのは必然。キャリアの深いバンドメンバーや先輩プレーヤー達が、主人公のプレーに感銘し、またそこで自身の成長に向かう姿は...この感想を読む
ジャズへの情熱が伝わってくる『BLUE GIANT』はジャズを取り上げた作品である――というと、なんとも「わかってない」前説となりそうだ。というのも、ジャズを取り上げた作品というと、今の時代は特段珍しいという訳でもないからだ。大ヒット映画『スウィングガールズ』もそうであるし、漫画『坂道のアポロン』もそうだ。ジャズ直接を扱った訳ではないが、アニメ『カウボーイビバップ』やゲーム『九龍妖魔學園記』のBGMとして、各作品のファンの耳にも馴染みが深い。だが、真っ向から「ジャズ」という音楽ジャンルに向き合い、ジャズの置かれた厳しい環境(CDが売れない、そもそも世間から認知すらされていない)を描いているのが、『BLUE GIANT』の特徴であり魅力だ。『スウィングガールズ』はジャズを始めたばかりの女子高生の話であるし、『坂道のアポロン』はジャズがメインという訳ではないから、ジャズそのものを本格的に描いているのは『BLUE GIAN...この感想を読む
よみがな:さわべゆきのり ニックネーム:ゆきのり 年齢(作品時):18歳 国籍:日本 住まい:東京都 趣味:ピアノ 特技:ピアノ 物語上での目的:若い人間で本当の音を作って、東京の音楽の先頭、前に立つ 出身地:長野県 ピアノ歴:4歳から
沢辺雪祈
主人公とともにプロになるための練習をつむなかでのひとこと