天久鷹央の推理カルテ IIIの評価
天久鷹央の推理カルテ IIIの感想
女性が活躍する本格ミステリー
本作は、2016年7月ついに累計30万部を突破した超人気メディカル・ミステリー、天久鷹央シリーズの第3巻になります。作者は『仮面病棟』など病院を舞台とした作品を数多く生み出してきた知念実希人。東京慈恵会病院を卒業後、内科医として勤務している現役医師という珍しい経歴をもつ小説家です。さて、理系のミステリーといえば、東野圭吾のガリレオシリーズや森博嗣のS&Mシリーズが日本では知られています。どちらもファンが多い作品ですが、その探偵役にフォーカスを当てて人気の秘密を考えてみました。ガリレオこと湯川学は帝都大学理工学部物理学科准教授、S&Mシリーズの犀川創平も国立N大学の助教授。不可解な問題があると寝食を忘れてしまうほどの集中力を発揮する反面、周りが見えなくなることも多くあり、二人ともいわゆる「変人」で「天才」として描かれています。そして「変人」の探偵役には必ず常識的なワトソン役が付きもの。これら二つ...この感想を読む