東京ゴッドファーザーズのあらすじ・作品解説
2003年に公開され、「東京国際アニメフェア2004」では、「アニメアワード・コンペティション劇場映画部門優秀作品賞」にも輝いた、今敏監督作品「東京ゴッドファーザーズ」。 元・競輪選手の「ギンちゃん」、元・ドラッグクイーンの「ハナちゃん」、家出少女の「ミユキ」という、年齢も違えば境遇も異なる3人が主役だ。時はクリスマスの夜。聖なる夜に浮足立つ東京・新宿。クリスマス・プレゼントを探しに訪れた3人は、ゴミ置き場に捨てられた赤ん坊を見つける。その赤ん坊に「清子(きよこ)」と名付け、3人は実の親を探し始めるが…。 聖夜とはかけ離れたちょっとおかしな3人だが、徐々に明らかになってくるそれぞれの“事情”には、少しシリアスな面もある。 ギンの娘や、ミユキの父など、多くの登場人物が交差し、テンポよく、時には面白おかしく物語が展開されていく。 3人と清子の運命はいかに?見終わった後には、晴れ晴れとした気持ちになれる作品だ。
東京ゴッドファーザーズの評価
東京ゴッドファーザーズの感想
これぞ、幸せな映画
オカマ、オヤジ、女子高生という、奇抜な三人のホームレスがクリスマスに赤ん坊を拾う、という話。その設定だけでもう充分おもしくて、どんな話だろう、と引き込まれる。ところどころにちりばめられたギャグがおもしろい。オカマの一句、猫鍋、オカマの歌のシーンがすごくすき。生き方かえたの?というシーンは声を出して笑った。人生をすてたようにみえる彼らが幸子を通して人生の意味を取り戻していく姿に感動する。うまくいきすぎている、というような意見もあるだろうとおもう。でもクリスマスだし、赤ちゃんだし、猫もいきてたし、これでいいんだなーって気持ちになれた。クリスマスが近づくと必ずみたくなるアニメ。
心が温かくなる
観終わった後に、ワンワンではなくホロホロと泣けてきました。 そんなに教訓映画ではないと思うのですが、人の温かさに触れたというか、みんな色々抱えているけど、ただただ一生懸命に生きてるんだよなあって思ったら、私も頑張ろうって何だか力が湧いてくるようなそんな映画です。 ホームレスの三人が主役ですが、なんか味があるんですよね~。 ホームレスってことに全然引け目を感じてないっていうか、むしろ堂々としてるっていうか、 最終的に、何かが奇跡的に変わるって話でもないし、どちらかというと現実的で大変だろうなって思うんだけど、どこで生きていこうとも自分の生き方次第、考え方次第で、前向きに明るく生きていけるんだなあって思わせてくれるお話です。 クリスマスの話だけど、一人で寂しいなって思っている人も少しクリスマスが好きになるお話だと思います。
赤ちゃんの行方
まぁとにかく生まれて間もない赤ちゃんが捨てられるっていうだけでもう悲しくなってしまいますが、悲しいと思う暇もないほど主人公たちがはりきっちゃうところがこの映画の面白さだと思います。誰か一人でも立ち止まったらただの悲劇にもなりかねないところ、テンション高くつき進むホームレスたち。あらさがししようと思うといくらでもできてしまうけど(自分も人の母親なので、赤ちゃんがすやすや眠ってるっていうだけで違和感があったり)、奇跡がいっぱい詰まったヒューマンドラマとして、かなりの完成度だと思いました。やはり、家や家族は大事だということ、当たり前のことですが、再認識できました。