熱狂から一段落してのニンジャスレイヤー評価
全く新しいとしかいいようのない文体が人々の心を捉えたニンジャスレイヤーを語る時は忍殺語で語るというのが風流めいているのですが、ニンジャスレイヤーの冷静な評価を語るということで、ここでは普通の文体で語りたいと思います。まず、ニンジャスレイヤーが人々の心を捉えたのは何と言ってもその奇妙としか言いようのない言語体系でした。「マルノウチスゴイタカイビル」のあまりにもあんまりなネーミングセンスは初めてみる読者をニンジャリアリティショック(NRS)に叩き込んだのでした。次々と繰り広げられる忍殺語への興味から本書を手に取ったという方も多いでしょう。ニンジャスレイヤーは「外国人が書いた小説を日本語に訳した」という建前で書かれています。真実の程は定かではありませんが、まぁ常識的に考えると日本人作者の手によるものでしょう。この種の文体遊びは本作において強烈に成功しています。異様な文体を用いるというのは、文...この感想を読む
4.54.5
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