海がきこえるの評価
海がきこえるについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
海がきこえるの感想
夏の思い出を描く名作『海がきこえる』
王道だからこそ都会から引っ越してきた転校生との甘酸っぱい思い出を描いている作品ですが、このありそうで無いような、あったらワクワクしてしまいそうなオーソドックスにも思える恋物語だからこそ引き込まれてしまうのだと思います。その中には、複雑な家族関係や予期せぬ展開などを要所要所で描いている事でオリジナリティもありますので、ドキドキしながらも安心感がある小説だと思います。地元から遠く離れた場所で卒業後に再会するという物語の作り方もど真ん中を突くストーリーで爽快な気分になります。学生時代のリアルな姿を描いた作品だからこそ、余計な邪魔の無いシンプルな構成に好感がもてるのだと思います。登場人物の魅力この物語に登場する二人の主役はそれぞれ魅力的な人物像に描かれています。杜崎拓は一言で言うと普通の男子高校生です。強いて言えばお節介というか人がいい感じの人間だと思います。そんな何処にでも居そうな男子高校生...この感想を読む