ドリトル先生と秘密の湖のあらすじ・作品解説
ドリトル先生と秘密の湖は小説家ヒュー・ロフティングにより執筆された児童文学作品で、動物と話ができる博物学者のドリトル先生を主人公とした「ドリトル先生シリーズ」の第10作目に当たる作品である。ヒュー・ロフティングの死後に、残された原稿をまとめる形で1948年に刊行された。 日本では1961年に岩波書店から小説家の井伏鱒二氏による日本語訳が出版されており、2015年時点では、岩波書店からハードカバーの愛蔵版と上・下巻に分かれた少年文庫版が出版されている。また、2014年には角川書店から新しく翻訳された上・下巻が出版された。 同シリーズのエピソードとしては最終話となっており、第3作目の「ドリトル先生の郵便局」で登場した巨大なリクガメの窮地を救うため、ドリトル先生と助手のトミー・スタビンズ、動物たちが再びアフリカへと救出に向かうお話である。、聖書に登場するノアの大洪水の逸話に題材をとった長編小説であり、シリーズにかつて登場してきた人物たちが数多く活躍する作品となっている。
ドリトル先生と秘密の湖の評価
ドリトル先生と秘密の湖の感想
太古の歴史が語られる??
動物の言葉を通じていろいろと研究しているドリトル先生の活躍の面白さを楽しめる物語の上巻。長生きの秘訣って人類の永遠のテーマでもあるのかもしれないが、「ノアの箱舟の生き残り」として登場する巨大カメのドロンコのキャラクターがとてもいい。お天気のいい日にはのんびりと甲羅干しを楽しんでいる穏やかな動物、というイメージしかなかったのに「ノアの箱舟の生き残り」のカメとなると気の遠くなるような歴史?をみてきたわけで、まさしく「カメは万年」のご長寿。生きた歴史を聞こう、と窮地に陥ったすべての生き物の大先輩ドロンコを助けにいくストーリーなので、「カメの口から語られる人類の歴史」が中心であり、ドリトル先生の冒険談ではありません。