「家族愛を描いた映画」とんでもない!これは史上屈指の絶望映画だ!
一度の鑑賞で評価を下すのは無粋!本作に関して、「一度の鑑賞で評価を下すのは無粋」という言葉を投げかけたい。中には「これを評価しておけば映画通と思われるだろう」と下心満載で評価している人もいるだろうし、反対に「これを評価して映画通と思われたいだけだろう」という天邪鬼もいるだろうが、これは評価する・しないだとか、映画技術の云々だとか、そういった瑣末な尺度を超越してしまった壮大な作品なのである。「家族愛」という単語では括り切れぬ悲しき一家の物語本作を評価する際に「マフィア同士の絆が格好良かった!」「家族愛の話で意外と泣けた!」という文を多く目にするが、もう一歩踏み込んで考えてみたい。この映画の最たるポイントは、「大きな力を持つコルレオーネファミリーの変遷・衰退」という内部事情と、「資本主義社会のアメリカで崩壊していく在米イタリア人の家族愛・苦悩」という外部事情が完璧なバランスで噛み合っている...この感想を読む
4.84.8
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