前知識がないと厳しい?
北村一輝さんがカッコいい
「龍が如く」を視聴した感想です。
北村一輝さんがカッコいいという事に尽きる作品だと思います。
北村さんはアクションもできますし、色々な役をできる俳優さんですが、やっぱりこういったバリバリのヤクザみたいな役が似合いますね!
作品冒頭から、ドン・キホーテみたいな店の中での大立回りがあって、嬉しかったです。
北村さんはアクションシーンがカッコいいので、もっと見たかったですね。
欲を言えば、ドラマ「破門」くらいえげつない暴力シーンが見たかったです。
作品は、お金をほとんど輸送してしまって、預金が空の状態の銀行に押し入ってしまった銀行強盗、強盗を続けるカップル、暗殺者の韓国人、そして北村さん演じる桐生の、四つのストーリーが段々と絡み合い、結末に収束していく筋書きとなっています。
そうしたメリハリを持たせることで、観客を飽きさせないような工夫をしているのは、好印象でした。
しかし、わたし個人の感想になってしまいますが、期待していたほどの暴力描写はないというか、Vシネマ程の、ある意味潔い暴力シーン、アクションシーンではなかったです。
スカッとさせてくれたり、びっくりさせてくれるような感じではなかったですね。
ヤクザ物といえば、ドンパチやっているイメージですが、期待したほど撃っていないですね。
ステゴロのケンカの方が多そうです。
わたしは原作のゲームは知らないので、この作品には勝手にVシネマのような極道の世界を期待していました。
しかし、そういう世界観とは少し違いましたね。
一応主人公の桐生は極道ですが、よくある任侠道がどうの、組の政治がどうのという話は全く絡んできません。
普通のエンターテイメント作品という感じでした。
わたしはちょっとガッカリしてしまいましたが、逆にそれで楽しめる人も多そうです。
Vシネマ作品のような物を、期待しないで見たほうが良さそうですね。
ごめんなさい。真嶋が強そうに見えません。
ちょっと気になったのは、桐生と因縁のある、兄貴分のヤクザ真嶋です。
桐生の行く手を阻み、何度も戦いを挑んでくる、中ボスのような存在です。
しかしこのキャラクター、はっきり言って全然強そうに見えないんですよね。
真嶋はおかしな関西弁を使い、奇抜なファッションと、挑発的なセリフで相手を翻弄する、「ちょっと頭のおかしい戦闘狂」というようなキャラクターです。
マンガの作品を例に出して申し訳ないんですが、ハンターハンターで言うところの「ヒソカ」みたいなキャラクターにしたいんだと思うんですよね。
敵にも味方にも、何を考えているか分からない不気味さと、ヘラヘラしている見かけに反するケンカの強さ、みたいな。クレイジーな奴を描きたいんだと思います。
やりたいことは分かるのですが、ちょっと強そうなキャラクターに見えなかったですね。
ヤクザにも見えませんでしたし。ヤクザのオーラがないというか、回りの下っぱヤクザにも、やり負けそうに見えちゃうんですよね。
申し訳ないですが、ヤクザというよりは、変なチンピラおじさんにしか見えなかったです。
なんで岸谷五郎さんだったんですかね?
全然暴力的なイメージがない役者さんなんですけど。痩せ型で、ケンカ慣れしているキャラクターには見えなかったですけどね…。年齢もそんなにギラギラした世代じゃないでしょう。
北村さんがヤクザ役にピッタリなので、余計に違和感がありますよね。
岸谷さんくらいの年齢のヤクザだったら、もう少し落ち着きがあるのでは?と思ってしまいました。
殺陣もそんなに良くなかったです。
もっとアクション慣れしている人の方が、役にはあっていたのでは?と思いました。
ストーリーは消化不良の感も
また、オチの部分もちょっと分かりにくかったです。
桐生の目的はハルカという少女の母親探しですが、ラストでは、その母親が自爆?して政界のフィクサーを倒すという結末を迎えます。
その理由も、ハルカの前から姿を消した理由も良く分からず、疑問符の消えないラストとなってしまいました。
また、桐生の恋人であった由美は、実はハルカの母ミズキが整形した姿だった、というオチでもありましたが、回りくどすぎて「なんでそうなるの?」という感じではありました。
また、サエコさんが演じていた、強盗をはたらくカップルが、なぜ死にかけていたんだろう?とも思いました。
恋人がおんぶされながら死にゆく、というシーンを撮りたかったのかもしれませんが、警察にも病院にも行かずに、ちょっと不自然でした。
結局何のためにお金を集めていたのかも、きちんとした説明はなかったですからね。子供を産むのかどうなのか、それに対して彼氏はどういった判断を下すのか。そこが大事なところですが、描かれていなかったのは消化不良の印象を受けました。
全体的に、「話が収束した感じ」はしましたが、解決はしていないので、見終わった後に「あれは何だったのだろう?」とすっきりしない感じはしました。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)