たった一人のために貞操を守り抜く
エロいけどエロくない
確かにエロさを前面に出しているが、肝心の部分は披露されない。さすがに少年誌でみせれるのはまぁこの程度かなと思う。だいぶ絵のテイストもかわいい系だから、そこまで妖艶な雰囲気は出なくて、ぎりぎりギャグってことで通すこともできそうだ。ディープキスや喘ぎシーンは、音の表現がエロいよね。改めて日本は擬音語が豊富で、それだけで情景が思い浮かべられるから便利やなーなんて、全然違うことを考えてしまった。
一生懸命童貞を守り続けている天我。そして天我だけに股を開きたいと考えている幸流。性行為なんぞそっちのけで世界平和を本気で考え行動する恵麻。この三角関係の行く末を見守りつつ、日々行われる処女補習・童貞補習のエロを楽しむ漫画がこのレトルトパウチである。天我を虜にしながらも宙ぶらりんでキープ状態に貶めている彩葉が本当にムカつくね。自分は研究員としてさっぱり欲望に目覚めない天我・幸流・恵麻を眺めて楽しんでいるし、なんかいい雰囲気だなーってときに必ず天我の前に登場してしっかりと心をわしづかんでおくじゃないか。なんて嫌な奴。天我の心が別の人に向くように仕向けているのか、愛を試しているのか…?それが早く解き明かされないだろうかと気にしながら、結局は彩葉が選ばれないのだろうと思ってなんだか複雑な気持ちにさせてくれる。たかがエロ漫画と言えど、そこには恋があるらしい。乱交楽しんでいる奴らもいるが、それでは子どもは健全に生まれないと思うけど…どうだろう。どいつの子だよってなるでしょ。生徒同士が乳繰り合っているどころか、至るところでおっぱじまっているのが非常に気持ち悪い。
天我のような男はいるの?
天我は、彩葉以外には反応しない。だから、幸流も、恵麻も片想いだって嫌でもわかってしまう。(本当の気持ちを伝えれば絶対違うはずなのに、消極的な女の子だよほんと。)めっちゃ濃厚に攻めてくる女の子がいくらいようとも、天我は仏様状態。まったく動じることがないのが、徐々に開発…されている…?本当に些細な変化だけど、少しずつでも彼も誘惑されている様子。ただ誘惑に負けてしまうのではなくて、本当に好きだと心から言える相手を彼には選んでほしいなーと思っている。
果たして、天我のような仏のような男子っているんだろうか?完璧にEDってわけじゃないんだとして、誘惑に少しも反応しないっていうのは…機能低下じゃないの?男たるもの、女らしく美しく柔らかいものには弱いんじゃないのだろうか。確かに、男の中には、別に好きでもない相手の前で恥ずかしげもなく露出する女を軽蔑している男もいると思うし、場所も時間も問わずにぶっこみたいと思っている男子ばかりではないだろう。本当に心を通わせて、その時に最大限の愛情で愛したいと考えている男もいるんだよ。だが、少しも反応しないのはどうなのか…彩葉の影響力の高さ、恐るべし。
今のところ彩葉だけに反応するらしいのだが、それがどのタイミングで、どれくらい変わってくるか…これがこれから気になるところ。幸流なんだろうとは思いながらも、恵麻も超絶捨てがたい。幸流はすでに出来上がっちゃってるが、恵麻の場合はこれからガンガン女の欲望をあげていくと思うから、期待は高まるばかりだ。
女の子のほうがムラムラしているのだ
意外とね、女の子のほうが下世話な会話はストレートでド直球だと思うし、もしくは口にしないだけで妄想ではかなりド派手な展開も広げちゃっているものだと思う。好きな相手と両想いになれますようにって一生懸命頭で考えて、慎重になってみたり、少し生意気になってみたり、どうすりゃー自分を見てくれるだろうかと小さくあがいているのである。付き合いたいくせに、気持ちは気取られたくない…何がしたいねん。
実際、女の子のほうがムラムラっと来ていようとも、顔に出なければほとんどわからない。男のように明確に反応するポイントがないからね。服をめくればあーらびっくり、という状況になっている場合も少なくない。女の事はたいていがむっつりであると言わざるを得ないね。不特定多数を求める人であろうと、一人に決めている人であろうと、関係ない。恵麻も幸流もそりゃーもう天我相手なら喜んで、というスタイルだ。
男の子はそりゃー裸を見せられたらムラっと来るのだろうが、別に好きでもない相手の体が転がってきて、反応しないってことができるのだろうか。女ならわかる。好きでもない男の肉体がころがってこようと、顔面みなけりゃ白熱しない。男は、無条件に困ってしまうものだと思うんだ。そのあたり、女は非常にシビアに判断していて、好みならばいくらでもムラムラすると思うし、妄想の中ではあられもないことになっているはずだ。
恋の行方はたぶん決まっている
この物語では、いつになるかわからないけれど、幸流と天我がうまくいくように進んでいくのだろう。幸流の恋心はすでに恵麻にバレているし、まだ恵麻は自分の正直な気持ちには気づいていないけれど、どこかのタイミングで彩葉から幸流へと気持ちがシフトするはず。それがわかっているからつまんないんだよね。たぶん、きっかけさえあれば3話くらいでいっきにくっつくことも可能だと思うんだよ。この話の流れでいくとね。それまでは、はっちゃけさせて、シチュエーション変えてわーーっと盛り上げて、ネタが尽きたらくっつけるっていうことになりそう。
幸流が参戦して、恵麻が引くことなく同じリングにあがり、彩葉という大人の女との心理戦を繰り広げてくれるんだったら少しは面白いかなって思う。彩葉という人間の存在がどういう立ち位置で、天我にとってどれだけ大きいかが非常に曖昧。早くネタバレしてくれないかなー。ネタバレしたらソッコー終わってしまいそうな気もするんだけど。どうしても、個人的な好みとして、深い話が好きだから、そっちに持って行ってほしいなと思う。この学園を皮切りに問題提起するくらいの勢いで。今のところ負けっぱなしで翻弄されっぱなしなのが非常につまらなくさせていると思う。受け身のままでは終わらない。一途な彼女たちの逆襲が起きてくれたらすごく面白くなるって思う。
こんな学園あっても子どもは増えない
衿糸学園は、金持ちのボンボン、しかも顔もイケメンと美女ぞろいに選抜した学園。その中では恋愛というか性行為が推奨され、早いところ子を産め!というスタンスで教育を進めている。だがしかし、こんな政策で子どもを増やそうってんなら非常に腐っているよね。乱交が起きても、学校で不特定多数と楽しもうとも、学校側が許しちゃったら、誰の子かもわからないような子どもを身ごもって、自分を破滅させるんじゃない?そもそも、子どもが出来たら、男たちは「はい父親です。これから一生懸命子どもを育てていきます。」って大喜びするの?絶対その女は捨て置いて、違うかわいい女の子と遊びに行くに決まっている。そして女は誰が親ともわからない子を育てていかなくちゃならなくなるんじゃない?そして、子どもよりも行為を楽しみたいから、さっさと子どもを捨てるんじゃないの?って思う。
この学園が間違っている、というポイントはそこにあるのに、ただ無理強いして童貞・処女を早く捨てろと指導するのは、人間的にだいぶおかしいと思うんだよね。そしておもしろくない。ギャグとして楽しめ!って言われても、嫌な学校すぎる。そして従う子たちが残念すぎる。
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