消化と前進
カンファレンスでの流れの良さ
主人公である卓巳は我先に前を出るようなリーダー的タイプではないというのも1つ面白いかと思いました。色んな分野の医師が集まった中
特にカンファレンスなどのシーンではそれぞれが持ってる分野の知識ゆえに自分がという意識が強くなることもあるかと思いますが、真面目なカンファレンスの時間の中でも言うべき時は言葉にしながらもつねにマイペースでおやつなどでは他の医師から突っ込みを受けるほどなのには笑ってしまいます。でもそれが1つのヒントになり、1つの言葉や行動からこの患者さんを助けるための術式が浮かんだりして一気に流れに乗っていく医師たちの連携プレイに驚かされました。ごり押ししないでどれがその患者にとって最良なのか考えさせられます。真面目な場所でも自分のスタイルを崩さない卓巳ですが強調性がないわけではなく気遣いも出来る好青年です。
繋がっていくもの
登場していく医師たちすべてが過去に簡単には口に出来ないほど苦しい過去を抱えており
それが病院に集められてからどんどん表面化して原因や正体が現れていきます。
自分の親を見殺しにした医師たちに対しての憎悪
でもその人物にようやく会えた時の決断
彼女は探そうとした時にこんなシーンを想像できていただろうか
命に向き合う医師ではあっても1人の人間でもあり人の親である人もいます。
子供を想う父親の気持ちが医師としての信念を揺るがす事態にはその職業だからこその葛藤や苦しみを感じます。
橘医師や古牧医師がもし波多野医師の出生の秘密を途中で知っていたらどうなっただろう?
どういう思いを感じたのかなと知りたくなったります。
タイトルは医療だけでなく人生そのもの
過去は変えられないとはいうけれども己の行為が招いた結果でないというのは自分を納得させるのも並大抵ではないだろうと感じます。
兄の命を助けるためだけに作られたと知った波多野卓巳の心情を思うと心苦しくなります。
それでも再び兄を助けるために己の身を差し出す決意をする卓巳の心は強いと感じます。
長年疑問に思い調べて探して知った真実はどの医師も簡単に消化できるものではないけれど
その心情だけに囚われずに医師として己に出来るものを考えたのかなとも感じ前に進もうという
込められたメッセージが強く伝わりました。その姿がドラマタイトルのラストホープでもあるのかなと
最初は医療として助けられる最後の希望の部署だからかと思っていたけども、過去の解決とそこから一歩ずつ前へという希望という意味も含まれているんだなと見て知り感動いたしました。
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