いがらしゆみこといえばこれでしょう! - キャンディ キャンディの感想

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キャンディ キャンディ

4.834.83
映像
4.50
ストーリー
4.83
キャラクター
4.83
声優
4.83
音楽
4.50
感想数
3
観た人
4

いがらしゆみこといえばこれでしょう!

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

当時の少女達に大人気

私がキャンディキャンディをテレビアニメで観ていたのは幼稚園の年長児の頃だった。いつもポニーの丘を楽しそうにピョンピョンと飛び跳ねて駆け回っているおてんばという設定のキャンディの姿が印象的であった。アードレー家へ養女として引き取られたキャンディがアンソニー、ステア、アーチという王子様のようなお金持ちのアードレー家の息子達から優しくされて、特にアンソニーから愛されていく頃から、このキャンディキャンディは爆発的な人気になったのではないか、という記憶がある。

アードレー家でどんなにいじめられても明るく頑張るキャンディを視聴者はかわいそうに思いながら応援しながら観ていた。イライザ、ニールという意地悪兄弟のいじめに耐えるキャンディを周りの使用人、アンソニー、ステア、アーチ、丘の上の王子様は優しくしてくれ、彼らと一緒にいる時の明るく素顔のキャンディを観て私もホッとしていた。

エンディングソングが静かで大人しめだったので、いじめに耐えてつらいキャンディがいつもアンソニーのことを思って頑張っている印象を受けていた。

アンソニーが・・・。

このまま、キャンディはアンソニーに愛されて幸せになっていったらいいな、と思っていた矢先に衝撃的な出来事が起こる。キャンディにとって地獄のようなアードレー家で唯一の心の支えであったアンソニーがキツネ狩りで落馬し死んでしまったシーンだ。子供ながらにこんなことがあっていいのか、とショックが大きかった。いつもバラをしょって登場していたアンソニーで少女漫画の王道のような美形だっただけにアンソニーをもう観ることができなくなるというのも悲しかった。

いわゆる王様の息子という本当の位の王子様ではなく、王子様のようなというカテゴリーで、お金持ちで美形で優しかったら王子様になるというお約束ができたのはアンソニーのおかげかもしれない。「バラは散るからこそ美しいんだよ。」の名セリフがあり、私にはよく理解できないセリフだがアンソニーが言うのであればそうなのだろう。あんなにバラが似合う男子はなかなかいない。キツネ狩り、バグパイプ、スコットランドの衣装などイギリスのお金持ちの匂いを感じさせてもくれた。

アンソニーの死後

それからキャンディは学園の宿舎に入ったり、看護婦さんになったりする。アニメの途中のCMではキャンディキャンディのグッズのCMがあり、人形や看護婦さんセットのCMがあった。キャンディの笑顔が書いてある看護婦さんセットがすごく欲しかったが買ってもらえなかったので持っていたいとこが羨ましかった。

姉と御揃いで枕カバーを買ってもらい、姉はドレス姿のキャンディ、わたしはポニーの丘のおてんばなキャンディの絵だった。キャンディの周りには登場人物が描かれていた。祖母からはキャンディカラーの赤色の生地に白色二本線が入ったジャージを送ってもらった。絵本も買ってもらって、テリーとキャンディが学園の舞踏会でキスをするシーンがあり、恥ずかしがりながら読んでいた記憶がある。だが、アンソニーファンだった私はこのキスシーンに違和感があった。まだ幼稚園児だった私は少しワルのテリーの魅力がわからずテリーよりも清潔な王子様アンソニーの方が好きだったのだ。

テリーの話になってくると興味がなくなっていき、内容もあまり覚えていない。アルバートさんが買っていたスカンクを覚えている位だ。

いじめにもめげずに明るく頑張るキャンディは現代の時代でも話の本質は通じると思うが、設定が孤児院で育った孤児という設定なので、現代では差別用語に引っかかるかもしれない。今は養護施設が孤児院に当たるとは思うがはれ物に触るような扱いである。孤児だからいじめられるとか、可愛いアニーの方が先にお金持ちに引き取られるとか、アニーが孤児院にいたことを誰にもしられたくないと必死に隠していたりとかは、放送業界的には多分タブーだろう。

いじめられるシーンが多いのもタブーかもしれない。

いじめに対して過敏な現代では放送されないアニメかもしれない。少し設定を変えてみたら現代でも放送できるのではないかと思ったりもするが、やはりあの雰囲気が良かったのかもしれない。

いじめがあっても性格が良いキャンディは恋愛ができ、看護婦という人に尽くす仕事をし、キャンディの魅力にホッとしたり、イギリス、アメリカという外国の匂いがするところが多かったこのアニメはあの時代だから生まれた名作かもしれない。

その後、漫画で読むようになってからこの作品の魅力がよくわかった。孤独を抱えていた本当は照れ屋のテリーの魅力もわかり、やっと分かり合えたテリーとの別れ、戦争の悲しさ、キャンディの苦悩、ポニーの家がキャンディの故郷、丘の上の王子様の正体、再会、などあの頃はわからなかったストーリーがわかるようになった。

ストーリーがわかった上でもう一度アニメを観てみたかったな。アニマックスあたりで再放送してくれないかな。

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明かされる謎と、いつまでも謎のままの謎が混在する

ありがちな孤児という設定なのに、オリジナリティにあふれるキャンディキャンディは、赤ん坊のころに捨てられた孤児だ。寂しい境遇ながら誰よりも、誰よりも明るく元気なためみんなに愛される。このような孤児の設定は、もう定型といっていいほど使い古された設定だ。孤児なのに明るく愛されるとい設定も、「アニー」や「赤毛のアン」などの少女向けのお話でよく登場する。しかし、そんなありがちな設定なのに、ありふれた感じはない。また、新しい話として感じられるのは、周りを固める登場人物が個性豊かで、現実味のあるキャラクターであることも大きいだろう。また、ストーリーがこれでもかというほどの、たくさんの謎を秘めているせいだろう。キャンディキャンディは、実は大人なドラマかもしれないキャンディキャンディは、少女の好きなものがたくさんつまったアニメだ。例えば、キャンディキャンディとい名前。ありそうでなかった、かわいい名前だ。...この感想を読む

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5.05.0
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