プロポーズしたくなるに違いない!
展開がすごい!!
まずは作品の構成が素晴らしいということ!好きだった人が結婚してしまう、そんな取り返しのつかない状況まで何も行動を起こすことができなかった、情けない男ケンゾー(山下智久)。目の前に広がる選択肢から自分の幸せになる道を選び進んでいくことのできる素晴らしい女、吉田礼(長澤まさみ)。そんな二人を中心にしつつ、過去に戻りやり直していくというストーリー展開。誰にでも戻りたい過去はあるだろう。私は22年しか生きてきていないがやり直したい過去があるとすればそれは、浪人しないように勉強することでもなく、もっと勝てるように部活を頑張ることでもなく、好きな人と手をつなぐことや、ガストでポテトとドリンクバーで粘ることだ。そんなどこか痒くなるような青春を思い出させてくれるのがこのドラマである。
青春を思い出せる!!
ケンゾーと礼が出会うのは小学生の時である。礼がケンゾーのいる小学校に転校してきて、隣の席に座ることが二人の出会いのきっかけである。小学校の頃、席替えほどワクワクと不安が入り混じったイベントはなかっただろ。隣に足の臭い男の子がくれば次の席替えまでの期間は自国の始まりで早く席替えがきて欲しかった。それとは反対に、いい匂いの女の子が近くの席に来れば授業をお花畑の中で受けているような感覚を味わえた。少食の子と近くになれば給食のおかずをもらえたし、好きなこと隣の席になればちょっかいを出さずにはいられなかったはずだ。しかし、ケンゾーの場合は、どんな子かもわからない転入生が急に隣の席に来たわけだ。そんな中ケンゾーは消しゴムを忘れた礼に消しゴムをちぎって渡す。そしてケンゾーというあだ名に繋がる。詳細はドラマを見て欲しい。消しゴムをちぎって渡すなんて、いきな少年だと思う。この消しゴムをちぎるという行為には、ゴムをちぎれるという男らしさと、大切なものを守るためには自分のことを犠牲にできるという自己犠牲の精神と、二人で同じものを使っているという、が見受けられる。礼から見たケンゾーの第一印象はこうだ。男らしくて自己犠牲を惜しまない、そして同じものを使っている特別な存在。しかし、それだけでは上手くいかないのが男と女というものである。お互いに大人になりものごごろついてくると正直になれない自分がいる。友達から一歩踏み出す勇気がない自分がいる。今まで作り上げて来たものを壊したくない自分がいる。そんな状況で高校生、大学生を迎える。
いい恋とは何かを教えてくれる!!
素直になれないケンゾーと礼。この二人は恋においてどこか似ているのではないか。周りから見たらお似合いに見える二人だが本人たちはそのことに気がついていない。相手は自分のことを恋愛対象としては見ていないと思っている。もっと勘違いしてもいい年頃ではないか。ちょっとボディータッチがあったら自分のこと好きなのかな?と勘違いしても、二人っきりで会話できたらいけるかも?と勘違いしてもいいではないか。しかしケンゾーはそうではない。真面目なのだ。非常に真面目なのだ。今の世の中真面目な人は損をすることが多いと思う。しかし、ケンゾーは真面目なのだ。そういった勘違いは一切起こさない。そんな男だからこそ妖精が現れ、過去をやり直し幸せな未来を切り開くチャンスがもらえたのだろう。きっと真面目な恋が一番美しいのだ。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)