人類の戦い - 蒼穹のファフナー Arcadian memory 1 追憶の楽園の感想

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蒼穹のファフナー Arcadian memory 1 追憶の楽園

3.503.50
映像
3.00
ストーリー
4.00
キャラクター
3.00
声優
3.00
音楽
3.50
感想数
1
観た人
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人類の戦い

3.53.5
映像
3.0
ストーリー
4.0
キャラクター
3.0
声優
3.0
音楽
3.5

目次

蒼穹のファフナーという作品

印象に残るOPから始まる本作から第一印象としては既存のロボットアニメと似たようなストーリー展開だと感じる方も少なくないと思うのですが実際の中身は予想を覆された作品であり、実際は主に人間と人間との戦いを描かれた、ロボットを一つの表現の手段として使われたのは良い意味で期待を裏切られたことだと感じました。

本作はアニメ本編の総集編として前半部分をわかりやすくまとめられている作品であり、本作より詳細に描かれている本編へと興味を引くという役割から本編から本作へと視聴する際は続編であるEXODUSへの予習といった役割を果たしていることもあるがほかのアニメ作品ではあまり制作されることの少ない総集編が制作されたのには理由があったのかが気になる点ではありました。

それはアニメ作品としての内容のわかりやすさに依存しているのだと私は考えます。

本作では導入からOPまでにて印象的なのがロボットと全体が金色である未知の生命体との戦いがそのロボットアニメとしてのメインテーマとして扱われていると思われますがアニメ後半や二期では主に人類同士の戦いが描かれていることもあり、その本質は自身との対話をするということからそのあり方を見つめなおすという風に私自身は解釈しましたが本作は視聴者の数だけ解釈の仕方があり、自身の考え方や物の見方といったといった要因から総集編にて物語をまとめることが必要なのだと思います。

視聴するたびに新たな発見や見解を生み出すこともあり本作に惹かれた方には何度も視聴したくなるようなそんな魅力があると思います。

逆に考えてしまえばその内容の理解のしにくさからあまり気軽に視聴するということができないのは作品を多くの方に知ってもらうということが難しく、それが作品の人気としてつながりにくいのは残念に思いますが劇場版や二期の制作があることから一定の支持はあることがわかります。

フェストゥムという敵

「敵」というのはよりわかりやすく、衝撃的であるのがより、印象に残しやすく、作品としての質の向上につながると思います。

フェストゥムという敵は今までに類をみないその衝撃的なデザインからそのインパクトは絶大でありました。99%がケイ素で構成され、各個体というそれぞれが形をもちつつも意思はコアによりミールという「脳」により統一されていることからその存在としては微生物の群体のような存在であると私は考えます、その存在は個体間の意思疎通の必要がなく、単純な敵としての脅威は計り知れないものというのが作品を通して描かれており、その脅威は作品内における悲しみや絶望といった形で描かれているのがこの作品の負の面を請け負っていることもあり、のちにその存在は敵ではあるがその存在意義は作品内だけでなく少しずつ遷移していくのが印象的でした。

その理由としては「あなたはそこにいますか」というフレーズに由来し、その返答としてはいまそこに自身がいるというのが一般的な回答ではあるがその実は精神的な面やその心について問われているものだと私は考え、心ここに非ずといった表現がされることがありますがそんな状態ではなく自身としっかり見つめあっていますかというといかけであるのではないかと思います。

フェストゥムとはその攻撃の手段として物体を消滅させる黒い球体を発生させるSDPというのと自身と一体となる同化の二つがありますがその同化という現象にはほかの作品でも取り上げられるテーマの一つであり、有名な作品としては新世紀エヴァンゲリオンで描かれたことも個人的には印象的でした。

ファフナーというロボット

作品内ではよく対話という表現が用いられますがその手段としてファフナーが利用されているのが印象的でした、味方同士が対話をするのには代償など必要がないことは一般的ですが敵との対話が必要なのにはあまり印象には残っていませんでしたがとある作品では人と分かり合うには殴り合いの喧嘩をするのが手っ取り早いと表現されていることもあるように戦うという行為も一種の対話であることがうかがえます。

ファフナーに乗るということは自身の生命を代償にしていますが島を守る希望であると同時にその過酷な使命を子供に課すということは残酷であり子供とは希望であるのに対してその戦う対象となるフェストゥムとはその意味として祝祭や祝福と表現されているのにはなにか皮肉めいていると思います。

本作の目玉であるファフナーといういわゆるロボットですがほかのロボットアニメとは少々趣向がちがっているのだと思います。私の好きな作品では新世紀エヴァンゲリオンや機動戦士ガンダム、コードギアスなどが人とロボット、本作のような未知の敵との戦いという点では新世紀エヴァンゲリオン、人類同士での戦いは機動戦士ガンダム、ロボットを一つの手段として人間模様を描いたのがコードギアスというのが個人的な見解です。それぞれの作品が制作された年代は違えどその物語としての本質は似通っているのではないかと思います。

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